蒼氷月の投稿作品一覧
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ウソツキ 叫んだ声は砕けて消えた
一緒にいるといったのに
永遠だっていったのに
作り上げた砂の城
二人だけの居場所だって
誓い合ったのに
さらさら さらさら こぼれてく
きらきら きらきら ふりつもる
あなたの いのちが 流れてく
うそつき うそつき…...【歌詞】うたをさがして 5 「涙花」
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この国に溢れてる 全ての音は
私に捧げられてしかるべきものでしょう
この国に生きている 全ての者は
私を楽しませてしかるべきものでしょう
私の心に届くもの それは音
私の心が望むもの それは歌
全ては民の心からの思いだからこそ
私が全て受け止めましょう
ただし 自分の歌を歌わぬものは 首を切ってしま...【歌詞】うたをさがして 4 「歌を」
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静かに そよ吹く風が
優しく 香る緑が
あなたを包み込んでいる
芝生に寝転がる あなたを見るだけで
幸せな気持ちが溢れてくる
この想い 届けたい
夢の向こうのあなたまで
この歌をささやこう
あたたかな眠りにたゆたうように
大切なあなたが 安らかであるように...【歌詞】うたをさがして 1 「眠り」
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暗い闇の底 うずくまり耳を塞ぐ
なのに頭の中に響く声
わたしを否定する声
動くことも 止まることも
何もかも 認められない
間違ってるって言わないで
わたしはちゃんとしているよ
間違ってるって決めないで
何が違うの?
響く嘲笑...【歌詞】うたをさがして 2 「闇」
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fario farurita nak ruta tafie
ファリオ ファルリタ ナク ルタ タフィエ
耳をすませて この声を聞いて
vierutasia chierai luspa ewirairusia
ヴィエルタシャ チェーライ ルスパ エウィライルシャ
ありふれた世界の欠片 語りましょう
l...【造語歌詞】蒼と紅の石
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「すごい! すごいよミク!」
「それがミクの歌なんだね!」
聞いていた二人が目をきらきらさせて拍手してくれた。
二人の賞賛と往来で歌ってしまったのに気付いた恥ずかしさで
ミクは真っ赤になってしまう。
だけど、そんな恥ずかしさなど消えてしまうように
胸が光がともったみたいにあたたかい。
「今のがわたし...【物語】うたをさがして 7
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最後の余韻が高い天井に吸い込まれていく。
誰も何も声を発さず、ミクは手を握り締め恐る恐るルカのほうをうかがった。
冷たい目がミクを見下ろしていた。
「それは、本当にお前の歌か」
硬質な声に身がすくむ。
「わ、たし、は」
今歌える歌を歌った。
それは間違いない。
けれど、自分の歌かといわれると、うなず...【物語】うたをさがして 6
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「あれは女王様が自分の前で歌いなさいって言うときに歌う歌」
「女王様が歌ったらお城にいってみんな歌を披露するんだ」
「女王様は歌うのが大好き」
「女王様は歌を聞くのも大好き」
「女王様は何でもできる」
「だから女王様を喜ばせたら何でも叶う」
「女王様が喜ぶ歌を歌ったら」
「なんでも一つ願いが叶う」
...【物語】うたをさがして 5
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(なんて楽しそうに歌うんだろう)
こちらまで笑顔になってしまうような、そんな歌だった。
ルカとは全然違うのに、それでも心が震えた。
胸が熱くなる。
歌いたい。
締め付けていた喉を破って叫んでしまいそうな衝動が湧き上がってくる。
「ぁ……」
しかし衝動だけでは声は出ず、口を開いても風が通るばかり。
ど...【物語】うたをさがして 4
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「「それは、本当にあなたの歌なの?」」
歌い終えるや否や二人が顔を覗き込んできてそういった。
「だって苦しそうだよ」
「だってつらそうだよ」
「「歌うってそういうことじゃないよ」」
二人の言葉にミクは何も言えずにうつむく。
胸元で手を握り締めた。
「だって……わたしは、ルカ姉さんみたいに歌わないと」...【物語】うたをさがして 3
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もふもふ
「んん~」
ぺふぺふぺふ
「んぅー」
なにかふかふかしたものが頬をたたいている。
思い瞼をゆっくりと開けたミクは覗き込んでいる白耳と黒耳、そして立ちならぶ木々を見て再び目を閉じた。
家の庭にいたはずなのに見たこともない景色が見えるわけがない。
もふもふもふ
ぺふぺふぺふ
たたかれている感触...【物語】うたをさがして 2
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それはある晴れた日の昼下がりのこと。
エメラルド色のエプロンドレスを着たミクは庭の芝生に寝転んでいた。
大きな楠の影が落ち、涼やかな風が吹いている。
空を見上げて口をあけ、音にならない声を出しては閉じる。
"あのルカさんの妹なのに"
今日もまた言われた。
歌を歌うたびに、いつも言われる。
"どうして...【物語】うたをさがして 1
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薄紅の季節
春空に咲く紅桜
その色彩(いろ)の中灰色に
佇む身体
花なきその枝(て) 天(そら)へ伸ばす
ああ 咲けずいるのに
あなただけが わたしのそばに
季節が来ても蕾なく
枯れ死桜と人間(ひと)は呼ぶ
わたしの願いはただ...狂い桜