タグ「鏡音レン」のついた投稿作品一覧(11)
-
「……頑張れよ?」
俺の隣で菓子パンを食べているミクオが言った。
「なぜそこ疑問なんだよ」
「ん、なんとなく」
ごくりと、オレンジジュースを飲むミクオ。
隣では神威グミヤ――神威グミの従兄弟――が購買の人気商品「売り切れ御免超特大メロンパン」(3つ目)を頬張っているところだった。いや、大食いで...彼女なんかより9 Len side
-
「鏡音の女泣かせ」
アタシはぼそっと言った。先程までの様子を教室の中から見ていた。きっと初音も、泣いているだろう。
「人聞きの悪い。……実際、そうなんだろうけど」
ぽつりと廊下に立つ鏡音は言い返した。
「そうでしょ。リンだって、初音だって、あんたの所為で泣いてる。わかってる癖に」
二人の気持ち...彼女なんかより3 Gumi side
-
月曜日、いつも通り私は学校に登校した。
特にこれと言った出来事もなく、放課後になった。私はクラスメイトにさよならを言い、皆いなくなるまで教室に残っていた。
私以外、誰もいない。それから私は教室を出て、隣のクラスへ行った。部屋に入る前に携帯を確認する。
『月曜日の放課後、話がしたい』
ただそ...彼女なんかより6 Miku side
-
ぱたぱたと、グミの上履きの音が鳴る。
「はは、きっついなぁ、グミさん」
俺は呟いた。
翌日。
「鏡音くん、貸してくれてる本、ちょっと時間かかりそうかも。返すの遅くなっちゃったら、ゴメンね」
リンさんは俺に向かって言った。
「いいよ。あれ、結構長いし俺も読むの時間かかったよ。2週間だったかな、...彼女なんかより4 Len side
-
苛々する。気分が悪い。
この感覚を私は知っている。多分、嫉妬。隣のクラスに鏡音リンに。なんでかというと、私には付き合っている人、彼氏がいる。だけど、彼――鏡音レン――が彼女と仲がいい。それこそ、付き合ってるの? と聞いてしまいそうなくらい。別に、誰にだって仲のいい友達位いる。それなのに、鏡音リンを...彼女なんかより 2 Miku side
-
彼女なんかより…―――。
「リンさん。このCD、すごく良かった。貸してくれてありがと」
「鏡音くん」
「よかったら、また別のも貸してくれる?」
CDを渡しながら、私――鏡音リンに鏡音レンは言った。
「どういたしまして。CDなら、いくらでも貸すよ」
私は彼にそう答えた。
「その代わり、前借りた本の...彼女なんかより Rin side
-
「くしゅんっ」
少女は小さくくしゃみをした。ずず、と洟をすする。その表情もどこか気怠そうで、動作もゆっくりだ。ピピ、と小さく鳴った体温計には38℃とある。
「体とかちゃんと拭いたの?」
その少女―――鏡音リンに、椅子に腰かけた緑髪の少女・初音ミクは尋ねた。
初音ミク。リンと同じ学校・同じクラス...熱の理由
-
どんよりとした、雨が降りそうで降らない曖昧な天候に鏡音リンは小さく舌打ちをした。
苛々している。その理由と言えば、リンの自分勝手だけれど。
すたすたと、足早に歩く。苛々は募るばかり、そんな自分に怒りまで湧いてきた。
リンは腹立たしげに立ち止まった。
「雨、さっさと降ればいいのに」
事は...苛々の雨
-
予鈴が鳴り、次々とクラスメイトが教室を去っていく。ある人は帰宅、ある人は部活。友達と遊ぶ、塾へ通う。でも、私―――初音ミクはどれにも当てはまらない。今日はある人と、話があるから。
「レンくん」
私は、もう一人教室に残った彼―――鏡音レンに話しかけた。レンくんはつまらなさそうに窓の外を見ている。
「...それぞれの想いと、告白
-
「リンのメアド、2712って数字はどういった意味があんの?」
放課後の教室、忘れ物をした人くらいしかいないであろう時間。暮れ始めた空は綺麗なオレンジに染まっている。オレこと鏡音レンと、リンこと鏡音リンはそこにいた。
「んー、何いきなり」
リンは気怠そうにオレの質問に質問を返した。
そもそも、こ...放課後の教室の出来事
-
どうも。鏡音リンです。とある中学に通う14歳、です。
はっきり言って、今、暇です。
「はぁ……」
面白いこともなく、ため息をつく。テレビも大したものをやってないし、友達も遊べる状態じゃない。あぁ、つまらない! リビングの冷たい床に転がる。……うん、冷たい。
「何か面白いこと、降ってこないかな…...暇な休日