ブクマつながり
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「……やっぱり、ここにいたのね、リン」
視線の先には、リンと呼ばれた修道女が立っていた。夕闇に映える金の髪がまぶしい。砂にしゃがみ込んだリンは、服が濡れることを厭わず、ぼーっと水平線の彼方を見つめている。
夕の赤に輝いた、一筋の頬の輝き。
それは、幻か。
「……あぁ、クラリスか」
声で判断し...茜空ノ修道女
Stella
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ギィ、と扉の開く音。
「お久しぶりね」と笑う魔道師は、最後に会ったあの日から何一つ変わっていなかった。
私が母に連れられ、彼女に初めて会ったとき、彼女は自らを「悠久の魔道師」と名乗った。悠久の時を生きる、不老の魔道師だと。
……正直、あまり信じていなかった。それも当然だろう。いくら両親の友人とはいえ...とある修道女と魔道師
いんく
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私の目の前には一人の男が座っている。見かけは質素だが生地も仕立ても一級品な服に青い髪。画材道具の入った鞄を持っていれば旅行客に見えるとでも思ったのだろうけど、護身用の長剣にはばっちりマーロン王家の紋章が入っている。……というか、忍ぶ気が全くないんじゃないかこの人。
「好きなものを頼んでくれて構わな...青ノ妹
粉末緑茶
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Lyrics:orange
Music:Dios/シグナルP
さいごの よるだった
ぼくらは であった
うまれた ときには
ぼくらは みんな
なまえを もらった
カバンに ゆめ つめこんだ
みまもる こえなら
みな やさしくて...ロスト イン ジャングル
Dios/シグナルP
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窓一枚隔てて、僕の世界はここで終わる。
六畳ほどの空間が、僕の世界。
毎日届けてくれるお母さんの料理が、僕の外界との接点だ。
……このままじゃいけないことは分かったいる。
でも、外が怖い。
その恐怖は、得体の知れないモノで出来ていて、僕はその恐怖に打ち勝てないでいた。
僕は窓から離れて...初音ミク その2
ゆきねぎ
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「すすむー! こっちに投げてみろよ」
「はいよー」
俺の名前は箕田すすむ。高校生だ。
今は放課後。友達と帰り道、暇つぶしにキャッチボールをしていた。
今日の肩は調子が良い。
どれ、ちょっと本気出すか。
「本気出すぜ」
「あ、おい!」
俺は肩を勢いよく振って見せた。
ブンと風を切る音が耳に...GUMI『その手で触らないでよ!』
ゆきねぎ
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夜になるのを待って、わたしたちは祭壇へ向かった。
その道中、さまざまな建物を通り抜けて行ったが、どこも静かなものだった。
いいえ、静かすぎた。
活気がある町は、夜も活気があるはず。
それなのにこの町は、人っ子一人もいない。
いいえ、昆虫や動物も見かけない。
生きているのに、死んでいる。...IA『召喚士イア』(後編)
ゆきねぎ
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目を開けると真っ白な天井と薬品の匂いがあった。
ここは病室。
「そうか、そういうことか」
しばらく休養して退院する。
逸る気持ちを抑えて、身体をしっかりと治す、
車を飛ばして、丹頂神社へ向かった。
車を脇に止めた。
「ミクさん!」
神社に入って、その名を呼ぶ。
誰も出てこない。...雪ミク2018『恋する雪の少女』後編
ゆきねぎ
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目の前には大きな赤い鳥居があった。
俺はそれをカメラの射程に入れて、シャッターを切った。
――カシャン
すると、静かな空間に、シャッター音が響き渡る。
ここは、北海道の丹頂神社。丹頂の神様が居る神社だ。
俺の名前は、渋谷直行(しぶや なおゆき)。大学生。教授の依頼で、この神社の調査に来た...雪ミク2018『恋する雪の少女』前編
ゆきねぎ
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会長を退任するに当たって、易経新聞社から自伝の依頼が来た。
依頼が来た当初は、アタシに自伝なんて大それたことをと思っていた。
しかし……アタシたちの会社――鏡音建設は半世紀を越えて、今世代交代を行おうとしている。世代交代に伴い、社内の改革も始まっている。
それに助言をしていた時に抱いたのは、...鏡音リン(大人リン)『鏡音建設・会長鏡音リン自伝『共鳴』』前編
ゆきねぎ
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一つ、何時如何なる場合も偽証を行ったものは10年以上20年以下の懲役とする
一つ、事実を記憶していない場合、またはあやふやな場合も前述による刑に処する
一つ、被疑者の身内による偽装工作、心情的事由による理由なき擁護は裁定に加味されないことはおろか、妨害行為として5年以上35年以下の懲役に処する
喝!...嘘撲滅党の野望-37564-
ワンオポ
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「キヒヒヒヒヒ」
テンションマックスになったゆかり先輩が、背丈を越える刃渡りを持つ鎌をぶん回していく。
風を切る音が周囲に響いた。
それと同時に、金属と金属がぶつかり合う音が響き渡った。
半狂乱になった罪人が銃を乱射しているのだった。
俺はというと、周りの罪人を狩り終わったところだった。
...結月ゆかり(死神)『因果を狩る者たち』
ゆきねぎ
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目の前の一軒家は変哲も無かったのだ。
壊して取り出した材木や壁材も跡形も無くなっていて、工事した後とは思えないような状態だったのだ。
「どういうことなのよ」
これが、先達たちが投げ出した原因なの!?
アタシたちはそれに近づいて触ってみる。
何も変哲も無かった。
「……どうするリンちゃん?」...鏡音リン(大人リン)『鏡音建設・会長鏡音リン自伝『共鳴』』後編
ゆきねぎ
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枕元のシーツが微かに揺れた。
おなじみになってしまった、涙が落ちた振動。
そんな感触までわかるようになった自分に心の中で苦笑する。
どこまで敏感になるつもりなんだろう、私の感覚は。何年もこうしていたら変わっていくのも当然かもしれないけど。
また涙が落ちたのを感じる。続けざまにぽつぽつ、とシーツが揺れ...いのちの証(私的proof of life)
翔破
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逢フィリア(あいふぃりあ)
BPM=130
【歌詞】
歪んだ寵愛の行方
狡兎死して走狗烹らる
逝きて落ちる花椿の
首に憧憬し臥す
詮方ないと憂い瞑し
俎上の鯉は虚をつく
花一時人一盛り...逢フィリア
△○□×
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私は何のために生きているんだろう?
父さんも母さんも私を愛してはくれない。
いつも兄さんや姉さんのことばっかり。私のことは邪魔者扱い。
きっと、二人目の娘になんか興味がないんだ。
私がもっと早く生まれてたら、姉さんみたいに愛してもらえたのかな。
そして、ある日…
「ねぇ、母さん… 何してるの…?」
...東京テディベア【自己解釈】
インカのめざめ
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Are you ready?
崇拝! 崇拝! 崇拝!
今宵無礼講 DQNパイセンもネクラボーイも
みんなハメ外せ 生きてんだ 当然
しゃかりき パンデミックピーポー
踊れ
おちゃらけモンスター
いなせなロックスター
かのファッショニスタ
理性などあるわっきゃねぇ...インフルエンサー・イズ・デッド
ワンオポ