九条 わたの投稿作品一覧

知っていますか煤けた中に
尖って痛くてきらきらした
忘れられないのは光の中で
叩いて嬲ってどろどろした
キミに聞いて欲しいわけじゃないけど
キミは聞かなきゃいけないだろうから
あの人の笑い声は好きでしたか？
あの人の怒鳴り声は嫌いじゃないです
困ったような溜息の隣が
ボクの場所だったのです...

あなたの声が聞きたくて
あなたの顔が見たくて
必死に腕を伸ばすけど
どうして？届かない
私の力はこんなもの
弱くちっぽけな存在
それがとても悔しいんだ
どうして？教えてよ
別に誰かに責められた訳じゃないけれど
こんな醜い自分が嫌い 嫌い 嫌い...

そっと流星群に願い事
明日も一緒に居られるようにと
僕のとなりの「当たり前」のこと
ずっと当たり前であるようにと
君は僕に笑って見せるけど
君は僕の手を握るけれども
明日君が居なくなったとしたら
僕はどんな顔をすれば良い
流れてった涙の跡を
なぞっては微笑むんだ...

思い出したくない思い出
水が湧き出るようにじわじわ
口に出したくない本音が
鱗 剥がれるようにぱらぱら
ああ、もう知られてしまったようだ
ドロドロと溢れ出した
僕のこの赤い赤いアレを
指先で掬って
美味しそうに君が舐め取るんだ
思い出したくない思い出...

お布団、心地よいですね
汗で背中にくっついたTシャツ
携帯の画面に通知は無し
慣れました、晴れました
暑い部屋の中、鼻血だらだら
君の声聞いて、涙だらだら
腹が減ってきた、涎だらだらと
なんもない日々を、過ごす。
嫌いな彼の、愚痴をだらだら
君と絡めた、舌はざらざら...

とある偉い人が言うには人間とは
誰かを愛するために生きてるらしい
そんじゃ誰も愛せない僕は人としてさ
生きてる価値なんて無いんじゃないの
煩いななめんどいな
近寄らないで鬱陶しい
ねぇどうして どうして
こんな僕に君は笑顔をくれるのか
ねぇどうして どうして
こんな僕の手を君は握ってるのか...

甘いお菓子に誘われては
甘い夢の中 毒に堕ちる
揺れる人影に声を掛けて
物乞いしては妖艶に笑う
君の息遣いが聴こえる
暗い墓地の棺の中で
君の心音が聴こえる
深い土の中から
焼けた喉を鳴らし
歓喜の声を上げるがいい...

これっぽっちの願いなら
捨ててしまう方が楽だろう
狭いベッドでうずくまる
埃をかぶっていく
p(弱く) pp( 更に弱く)
mf(少し強く) ＞(だんだん弱く)
僕の気持ちを楽譜が物語る
音の狂ったピアノを弾いた
誰の耳にも届かないくせに
音の狂ったピアノを弾いて...

光の無いこの世の中で
僕はまた一人逃げ出して
同情を愛と勘違いして
闇の中もがく
その胸に飛び込むことが
できたら幸せなのに
何故こんな悲しいんだろう
全部知ってほしいのに
君が僕を救った分だけ巣食ってあげる
もう君が居ないと僕は生きていけないから...

此処は倒壊寸前です
素足で座っています
助けてくださいどうか
ここは奈落の底です
夕方の公園は陽の光に染まって
真っ赤で
あなたのお下げ髪がオレンジ色で
プラスチック製の感情ですから
熱を与えれば死ぬのです
いてもたってもいられなくて...

自己顕示欲とモンスター
どうせこんなもんさ
何でこうなったのかな
僕の中で　誰が生きてる？
嫌なことは全部
そいつが消してくれるみたいで
そんな時出会った
黒い髪の君の横顔
「ただちょっと弱ってる」のを
言い訳に恋したんだ...

「ごめんなさい」と頭を下げる
鴉が鳴いた午後四時
呆れた声が嬉しくて
じんわり残る頭痛連れて
退屈な帰り道
頭に浮かぶ君の事
今日もしわくちゃの制服着たまま
髪も梳かずにぼんやり
空とか見てるんでしょう
信じてた...