タグ「切ない」のついた投稿作品一覧(22)
-
生きるのが怖い
死ぬのも怖い
息が出来ない世界が怖い
どこにも行けないから
思い出を辿っている
何にもなれない
何も持たない
有象無象に成り果てる
ここに在るは
息が詰まる朝だけ...生きるのが怖い
-
ねぇ、あと何度老いたら
大人になれるのでしょう
聞き慣れた蝉の声
空へと反響する
またひとつ老いた
何度目の朝でしょう
何処かに忘れ物を
どうやら、したみたいで
空に咲く火花
茜差した通学路...導火線
-
また、日記を書いた
今日も死ぬのが怖いから
僕が何者なのか刻むんだ
また、誰かが死んだ
君じゃなくて良かったなんて
思う僕は酷い人かな
君が死ぬのを見たくないよ
ずっと横で笑っていてよ
こんな平和な世界なのになんて笑わないでよ
百年後も千年後も一緒にいてよ...記憶の中で呼吸する
-
もう駄目だって涙ぐむ窓辺
擦りむいた膝、頬の青痣
あの日夢を描いた腕は
もう涙拭うのに使っている
転んで後ろ指刺されて
全部無駄だと馬鹿にされて
それでもまだ立てるなら
それだけで充分だ
何度だって涙拭って
泥水啜って立ち上がった...何度だって
-
夏、ラムネ、十七時
僕らの目に映るのは夏だけ
ねぇ、坂の上の雲
追いこした先、何があるの
つまんないよ
夏の影も、空の青さも
深い夜に咲いた花火も
隣に君がいないんじゃな
あぁ...夏、ラムネ、十七時
-
藍に溺れる_2022_offvo
-
生きていてよ
いかないでよ
凪いでよ、風
ねぇ、流れる雲
どこへゆくの
あの夏の面影
だんだんと老いていくこと
いつの日か死んでしまうこと
道端の隅で蝉が潰れて死んでいた
君もいつか、あぁなっちゃうのかな...生きていてよ
-
あぁ、何処いけばいいの
何にもなれない僕は
あぁ、
また「普通」はどうとかなんとか言ってさ
分からない物は分からないんだ
「やりたい」以外頑張れない
やりたくない事には目を向けない
気づけばほら、社会不適合者
「止まない雨はない」って
皆んな言うけれどさ...何にもなれない僕は
-
何度、夏が過ぎたのだろう
喋り方がもう、わからないから
突き放す態度も、あの尖った言葉も
気を引きたかっただけ
全部なくなったんだ、面影探しても
過去を今悔やんだって、もう元には戻れない
風が散々日々を凪いでも
段々記憶奪っても
遠い日々の君が夜明けに霞む
時が段々日々を隠しても忘れられないから...暁吐き
-
もう生まれ変わってみてやり直してみたいな
僕に才能なんてないなら
もう花が散っている事に今気がついた
前髪が伸びすぎたみたいだ
ダサいよな、自分の限界も現実も
何だか直視ができなくてさ
あぁ、
「明けない夜はないから」
「止まない雨はないから」
綺麗な言葉だけで生きられたらどれほどか...才能落花
-
モザイク
-
君は足が早いなぁ
昔からだったね
少し横になるよ
歩き疲れたから
空を見上げれば
ほら、雲は流れ続けて
今も、心の何処かに棲む面影を探しているんだ
君の後ろ姿が遠過ぎて俯いてるんだ
ねぇ、あの日の君はなんて僕に言っていたの
僕は優柔不断で迷惑かけたね...モザイク
-
夏が枯れても
-
季節うつろいで
枯れかけの風が舞い上がる
手を引いて僕も連れていってよ
ねぇ
仰いだ朝焼け
褪せかけの夏を眺めている
僕だけいつも置いてけぼりだね
ねぇ
思い出は綺麗だから
いつまでも後ろ向いたまま...夏が枯れても
-
藍に溺れる
-
妙に褪せて写った君と花束
夏、窓辺には風
あぁ、心も体も空っぽだから
空の青さが目障りだ
もうさ、愛だ夢だって陳腐な言葉で
僕の心に踏み込んで来ないでくれ
思い出なんて 面影なんて
どうせいつか忘れるんだ
仰ぐ空、雲一つない 藍に溺れる
なぁ、知ってたんだ わかってたんだ...藍に溺れる
-
閉じたまぶた映った情景 何故瞬きと共に消えて行くの
ねぇ、どうして
閉じた手のひらの中には 何か掴めてたと思うのだけれど
あぁ、描いた夢も日々も ただ過去になっていく
今、時間を止めて 掴んだこの手
過ぎ去った過去に消えて行かないで
景色も夢も日々も僕を残して針と進む
今、浮かんで消えて 失くした全...クロノスタシス
-
七月、白昼夢、視界が眩む
遠いあの日々の影がちらつくんだ
果てなく続く海、そびえ立つ雲
微笑んだ君
『ねぇ、このままどこかへ行きたいな』
なんて、君は振り向いてクスッと笑う
ふと視線が合ってまるで時間が
止まったみたいだった
あの日々の面影が
瞼の裏に映っているの...群青だ。
-
花は散るからこそ美しい
-
カナリア鳴いて咲いた花
やたら鮮やかに映ったんだ
こんな日々が続いたらと
日記につづって夢を見る
遠い日摘んだ白い花
直視できぬ程無残に枯れた
みんないつかはそうなってくと
あなたは悲しく笑った
巡り会ってはいつか別れて
孤独の果てそこで何が待つの...花は散るからこそ美しい
-
「目の前延びるレールに沿ってずっと進むように。幸せになれるように。」
「泣きたい時こそ笑ってみろ、辛くても笑顔絶やさずに。」
あぁ、なんか嫌気がさすな 機械みたいでさ
「そんなの普通はわかるだろ。」
「こんな常識もわからないのか。」
そんなの只のエゴだろ それを押し付けるなよ
放課後、秋の夕暮れ 僕...君の『普通』って何ですか
-
月明かりが差し込む部屋に
咲くアネモネ
伸びた髪を指先で撫でて
窓辺を見つめる
視界よぎり目線を移す
浮かぶほこり
遠い日々の記憶の貴方が
見せた虚像
幼き日々の約束が
まとわり続けて歩き出せずにいる...朽ちた花弁