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淡く甘く 刻を重ねた 艶を紡いだ夜は美しく
瞳閉じて 月に詠えば 光は満ちてゆく
あの日から 筆を置いてどれほどの時が過ぎたでしょう
貴方に詠む 文の残骸 移ろう心に色褪せて
花の終り 名残惜しめば 袖に露を置いては崩れて
流る刻は 無情にも嗚呼 私を置いてゆく
「結びし紐を独りして逢ひ見るまでは...月夜命
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月夜命
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穢レ
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嗚呼 現世離れ 焔舞い 躰を還す
禍つ風の哭く夜半の 月は艶やかに
廻る 視界の中に 貴女の面影を見た
幽かに届いたのは 薄氷の聲
揺らめいて 唯 落ちゆく花の様に 美しくあれ
今宵また此処で静かに眠りたい 血に染まって
嗚呼 脱兎の如く 振り放し 躰を隠す
喉を穿つ 悪意の刃を 赫く滲ませて
軈...穢レ
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月明かり纏う水面に 浮かぶ艶姿
舞い遊ぶ扇の先は 闇断つ羽の様
嗚呼 其れはいと美し 月の耀い霞むほどに
其方に魅せられ 今ひとたび交はす想ひ
いつか別つ宿命でも 此処に紡ぐあまねし愛
幼い頃の出逢いは 永遠に継がれゆく光
願わくば彼の地へ戻り 二人歩まんと
されど其れは叶はず願い えさらぬ咎故に
...御伽ノ花ハ終ノ夢
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御伽ノ花ハ終ノ夢
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丑三つ灯す 狐火ゆらりと
奈落より出づ 妖の兆し 仄かに
風にたなびく 哭き聲が唄う
濡ればむ音色(いろ)は 異形の囀りか 嬌声か
九つの指を折り 妾の元へ
何処へ行く? やるまいぞ さあ おいでなさい
冷たく絡まる 小指の焔 心までも溶かして
不浄なる念い 艶(いろ)を交わす 是は夢か幻か・・・...狐火
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狐火
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紫苑
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ゆらりゆらりと 落ちる花びら
薄紅の風に 攫われて 解けた
足音がひとつだけ消えて
色を失った空を見上げていた
仄かに香る 淡い色の記憶
不意に泪が頬を伝う
夕暮れの空の下で そっと瞳閉じれば
私を呼ぶあなたがいる そんな気がして 立ち尽くす
幾度季節を 巡ればまた逢えるの?
小指絡めたまま 心...紫苑
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焦がれた遠い空の花
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そっと風鈴の紡ぐ 音に耳を澄ませば 聞こえる
色褪せた君の聲 艶やかな湯帷子
在りし日の後ろ姿が胸をかすめる
君に手を引かれて二人見上げた 夜空乱れ咲く花の舞
濡れた頬隠して 微笑む君は 焦がれた遠い空の花
季節巡りゆくけど 今も風鈴は鳴く 寂しそうに
夏の宵 灯された 泡沫の夢でした
浮かべれば滴...焦がれた遠い空の花
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月想花
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夜空綾なす月輪の煌めきよ 今宵此の心宿れ
幽寂纏いし短夜 眺め遣れば
消えゆく数多の灯り 嗚呼 ひとつまたひとつ
侘しさと夏夜の香り 昔日の面影辿り
満ちた月の光為す花に風 真幸くあらばまた還り見む 嗚呼
想い馳せる彼の人に及ぶやうに せめて夜もすがら祈る
ゆらゆらと踊る袖を 濡らし観ず
揺蕩...月想花
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血で血を灑う時代 廻る運命に
翻弄れる 乱世に咲く一輪の花
雁字搦めの望まぬ契り交わす
心はまだ 揺らいだままで
夜雨の中 遥けし君へ翔けれども
服わぬこの身 搦めとられ 宵闇に哭く
白銀咲き映す月影のように眩く 君の彩でありたい
くすんだ袖を濡らす愛しさの雫は心に降り注ぐ 雨
流るる雲を 一人...悲雨
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悲雨