ラノベ読んで、ボカロの曲聴いてるだけで生きてるような存在です。 最近の歌手とかまったくわかりません。ニコ動で有名Pとかの新曲を見つけてよく聞いていたりするんですが。 最近の小説がどんなものでてるか知りません。禁書や伝勇伝、レイセンなんかは必ず発売日には買っているのですが。 ……まぁそんな毎日が割りと幸せです。
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ガッと大きな音がたつ。ダンボールの山が崩れたのだろう。
何のことはない。本を読みながら歩いていたらぶつかっただけだ。
頭やら足やらに言断の痛みが走ったが、何の問題もない。未だに痛みが続いているがまぁ、問題ないだろう。
ダンボールの中身は本ばかりであったから、結構な重さがあった。それ故のこの痛...アイソウル
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ある時代ある場所。
そしてこことは違うどこか。
どこかの異世界。
これはそんな物語。
「さざめくのは今はない彼方の人々の願い
天高く願う誰よりも真摯な
彼方よりたゆたう戦乙女に連れられて
数えられぬほどの血の涙に濡れて
量れぬほどの刃を抱いて
ただただ思ったのは...歌姫の鎮魂歌 1
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「だーかーらー、あたしは傭兵なんだってば!」
一畳半ほどの広さの牢屋の中。鉄格子のはめられた窓からの太陽の光で薄く輝くショートの茶髪をいじりながら、メイコは語気を若干強めて先ほどと同じ事を繰り返した。彼女の声がこの石でできた監獄の冷たい空間に木霊した。
メイコは傭兵だ。金さえもらえるならどんな戦...歌姫の鎮魂歌 3
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先に死ねよ
取り合えずなんでもいいけど先に死ね
なんだか色々グダグダ
あれこれ徒然ダラダラ
煩いことこの上ない
面倒なことこの上ない
なんか結構前から最近まで延々と
特に気にもならないけれど
なんだかさ
なんとかさ...暇つぶし
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「ん……」
テラスへと続く大きな窓から差し込む光で彼女は目を覚ます。場所はこの国の城に存在する、遥か昔から代々の『歌姫』に使われてきた寝室だ。
幾つもの絵画が飾られた部屋は、全体的に落ち着いたベージュを基調とした色合いをしているが、よくよく見てみればそこにある花瓶、クローゼット、イス、円形の小さ...歌姫の鎮魂歌2
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無数の色の毛糸で編まれた西南から輸入されたであろう絨毯を踏みしめる。質のいい毛糸が、キシキシと新雪を踏む時にも似た心地よい触感を足に伝える。光を頭上からもたらすシャンデリアは豪奢であると同時にいかに美しく光を広げるかを計算された精緻な造りをしている。
自身にあtがわれた部屋を見回して、初音は短くため...歌姫の鎮魂歌6
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彼女には忘れられぬものがあった。あるいはそれは忘れてはいけないものだったのかもしれない。否、忘れたくないものだったのだろう。キラキラと輝くそのかけらは、けれど気づけばあっという間に赤く紅く染まって溶け出していた。溶けたかけらは彼女という地面に染み込んで、決して消えない毒となった。
彼女には忘れられぬ...歌姫の鎮魂歌5
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「はいそこまで」
大理石の床の上、初音の自室に面した廊下で。
目の前の暗殺者を蹴り倒したのは、赤い鎧を纏った女剣士だった。
獰猛な表情を浮かべるその顔に初音は見覚えがまったく無い。
だが、それはおかしなことだった。
彼女は一年近くもこの城に篭っている。いくらここが広大な敷地を持つ城だといっ...歌姫の鎮魂歌 4