口癖

昨日は犬が消えて見えた
今日は人が消えて見えた
明日は何が見えるだろうか
見えないと見えるのだろうか
傷付いたのはどっちだったか
眠れなくて苦しくてもがいた
いつの間にか眠れているように、と
痛む――――――……
こ、これは何なのでしょう
夢ですか？夢ですね？...

君がうそをつくと私が転んでしまうから
君が喜ぶと私が死んでしまうから
夜を越えて、土を食べて、それでもまだ歌ってる
君の手を引いて走りたいけど、私には足が無いの
いたずらな君、髪を引くから、思い切ってショートにしたよ
私の声をどうか聴いて、どうか聴いて、お願い
イヤホン越しの君の鼻歌、私の背伸びとよ...

あなたをこの部屋で殺したの
真昼に暗い表情で
愛していると言ったから
私はあなたを愛したの
やめて、やめて
もう言わないでよ
私は行きたくないよ
うそ、うそ、うそ、
全部嘘なのよ
殺してほしいよ骨ごと...

声を出して叫んだ　飽和した夢の中
空を抱えて逃げた　残酷な現実(いま)の外
小鳥が泣いてる　獣が咬んでる
それは美しい犯罪にも似てる
蘇って消えた　見境ないひと
見惚れるように　重ねるように
未来を支配してた　私の声が飽和して
私を支配してた　未来が崩壊する
夢の中の未来が　私を連れて逃げる
夢の中...

私が望んだ　その先には
あなたの存在などなかった
どうしてそんなに優しいの
苦しい言葉を　与えて
私を嬲ってほしかった
それでも愛してほしかった
全てを望んだ私は
全てを奪われ…
物足りないほど人間は
欲深く愛を求めてる...

声をあげて夢を潰したんだ
もう隣で冷たく、なってるの
そんな言葉、わたし、認めたくないんだ
心から「あいしてる」って言われたこともないけど
先生は人が嫌がることをしたら駄目って言った
わたしは
その上に飛び乗って槍で突き刺した
この思いを夢に託して、なんて稚拙な物語には興味無いんだけど
でもわたしは...

水玉が気持ち悪い
血溜まりのようで
私が悪い
それは本当に血溜まりだったの
息を殺して
声を殺して
静かに泣いた
あの子供さえも
今ではもはや
息を荒げ...

私を捕まえて下さい
この日々を満足するためにあなたの脚が必要だと分かりました
あなたは捕まらない
なぜなら死んでいるから
どこへ行くの?
ここは何?
私を連れ戻して
遊んでたの
許されないあなたとの関係さえ
おもちゃにして...

声にならない
死んでしまう
それはつまり、僕たち本来の、心を忘れてる
歌声さえも、優しささえも、生きる希望すら、みんなみんな
花を片手で握り潰す
喉を右足で踏みつける
僕を恐いと叫んでくれ
要らないものは排除しろよ
電球だけじゃ僕を照らしきれない
転がした瞳に光が映った...

切れよ切りつけろよ切り裂けよ
その紙を
破れよちぎれよ裂けよ
その紙を
ビリビリバラバラの紙を引きずり出して今度はどうするの?
ああ赤い悪夢がまた今日もやって来る
声を殺して息を潜めてもまたやって来る
いつもやって来る
これはそれはあれは君なのですか
どれは漏れは乗れば君なのですか...

紐が首にかかっている
最上級のあい
手にはわっかがついている
足が重いよ
これじゃあ跳べない
長い髪をしならせて、薄い肌をさらけ出して、あなたをあいしてる
無理な妄想をやめようか
さあ!
あーいーしーてー
ね...

呼吸がままならないまま僕が歌った
目が見えぬまま君が吸い取った
苦しい苦しい苦しい苦しい苦い苦しい君へ、いちにのさんでハミング
我慢したくて息を止めた
赤の空は止まらない
両手が水で溢れ出した
明日を見据える前に昨日がやってきた
今日は
耳を澄ませぬまま君が歌った
口ずさむことで歌うままの僕...

花の種ひとつ蒔きました
近頃いかがですか?
まだ木を切っていますか
全世界はあなたを知らない
花の芽ひとつ出てました
私の言葉をご存知ですか?
愛するものはありますか
未来は夢を知らない
頭を刺す氷と私を貫く意識、混濁する雷雨
愛の話を、夢の話を…諍いを止めて...

おはよう
お空がきれいだね
捕らえて閉じ込めたのはだあれ?木漏れ日が探す
こんにちは
まだ肌寒いかな
愛してくるたのはあなた、五月雨に泣く
苦しいな
これから食すのは紛れもなく、声
転がしたよ!多少ずれたよ
チャーミングにあなたの梔に「お口は何処ですか?」と訊いたんだ...