流沢 圭(NagaresawaKei)の投稿作品一覧
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暮れ空をひとり眺めて
まだ見ぬ明日を憂う旅路
果ては何処かと尋ねても
応えてくれるものはないさ
だからいつか辿り着くはずの場所を
探し求め続けるだろう
たとえどれだけの年月が流れていっても
どの道を進めばいいのかなんて
僕も誰も知らないよ正解なんてない
もし何か違っていたら...みち
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眠る魂はめぐりて
蒼の美園へと旅逝く
君とまた逢えるようにと
祈り携えながら
風に乗る鳥たちの群れ
添いて翔ぼうとしてる
めぐるひとつの魂が
そっと輝いた
天つ国遥か高く
伸ばす手は届かぬ...想魂歌
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何も変わらない今日でした
息をするだけで過ぎていく
時に好きなことして手を止めて
いつの間にか夜がくる
するべきことあるはずなのに
同じこと繰り返して
気がついたら明日がくる
そんな一日の連続
たとえそれが続くとしても
後悔はほんの少しだけで...それも、幸せ
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届いた風音は
始まり告げる唄
揺られて落ちる葉は
奏でに酔い踊る
眺める者たちは
標を追い求め
共に口遊んだ
静かな唄を
舞い上がる波に
捲かれて空へ昇る...しるべのうた
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夕焼けを眺め涙するその訳を
知らない僕らは求めるようにただ手を伸ばし
届かぬ高い雲を見送る
胸に残るのは名を知らぬ色の美空
落ちゆく太陽を追いかけるように
子供らが道を駆けてく
出迎える手は優しく包みこんで
ひとつの愛を熱に込めた
思い出せぬものは遥か遠く
あの山を越えた先にある...ほむらの記憶
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君と出逢い空が晴れた
まるで世界が開くように眩しい
声や姿気付く度に
高鳴る鼓動が想いを知らせる
けれどすでに愛持つ君に届くことはないだろう
だから胸にしまい二人の幸せを願ってる
叶わないと知りながら
恋する日々は夢見るようだと
触れることすらできない
君を見つめる心は崩れてゆくよ...(アイシテル)
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燃ゆる星の声が届く
永遠なんてないのだ、と静かに
繰り返される朝と夜が
いつか消えてしまうのだと誰も気付かないまま
知るはずのない明日を
変わらずに在るものと決めつけて
深い闇へ沈んでく
二度と登れはしないと思うことなく
光る星の声が響く
朝が来ないなら月夜も来ない、と...ほしのこえ
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見上げた空に舞う白雲は
風に誘(いざな)われてどこへ往く
僕もいつか街を抜け出して
地平線の先へ歩き出せる
澤の檻に囲まれた血は
海へ流れ拡がるから
忘れ去られた世界の大きさ
思い知るため焼き付けるために
目蓋を開き瞳に宿そう
焔(ほむら)のような熱き魂を...Stand up!
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小さな世界から飛び出した まだ何も知らない生まれた子
目の前に広がる現世(うつしよ)は まるで虹のように輝いてる
ひとつひとつ掴むその手は 溢れ落ちる愛も拾う
幼き姿されど眼差しは 先に生まれし者よりも満ちて
いくつもの空瞳に映した 今の世に在る全てを知るため
授けられた祈り抱き締めて 命を奮いたた...enfant
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夜空に浮かぶあの月のように
いつも見ていると君に言った
旅立ちのあの日
共に歩いてはすぐ遠くへ行く君
立ち止まる暇なんてない
いつの日か眠りに就くまで
悲しみや苦しみがこの先にあるとしても
それは僅かな記憶
笑い合う幸せや喜びがそれ以上に
この胸に溢れるよきっと...無題
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美しい羽根を広げて
翔ぶ蝶の鼓動が絶える
儚い灯火消えて
孤独夜(よ)に永久(とこしえ)の夢
名を知らぬ河添いを辿って
移ろいゆく水の色を
思うこともなく眺める
水面(みなも)へ突き出した花
誘うように向こう岸へと
連なり薫りを放つ...Schmetterling (シュメターリング)
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白い空から降る雨が 星のようにキラリ光る
地に注ぐものなら届く 僕はそっと手を差し出した
永遠(とわ)に叶わぬと思う願いでもいつか……
羽ばたかせたい
あの虹を越える強い羽根を持てたなら
飛べると信じてた頃はただの子供だった
でも今は多く知りすぎてしまった
喜びも切なさも
鈍色の雲が流れて 波...叶
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旅立った御魂(みたま)は時代を廻(めぐ)り巡って
永遠を誓った誰かの想いを紡ぐ
芽吹いてはいつか散る
繰り返す命の連鎖
知ることもないままに
世を去る者へ送る唄
廻(めぐ)る廻(めぐ)る魂たちよ
いつかまた逢えるから
廻(まわ)れ廻(まわ)れ高い美空を
そしてまた生まれおいで...めぐりうた
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(A)灯りが充ち始める
朝に生まれ落ちた子よ
まだ染まらぬ命を
奮い立たせ賜え
(A)銀の海に聳(そび)える
純白の塔に呼ばれ
鳥に囲まれながら
一つ一つ登る
(B)時の渦に揉まれながら
歩き走り泳いでゆく...Karman(カルマ)
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森の奥にぽつり建つ古い
石造りの家見つけ僕は
扉を蹴破り中へ入る
そこにあるのは一枚鏡
それは未知なる世界へと導くように
美しい景色を映し出していた
刹那動き出す僕の中の羽ばたける羽根
大きく広げて向こう側へ飛んだ
光が溢れる花畑と吹き渡る風
同じだけど先にある街並みは知らない...ホーム・シティ
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深い水底へ沈む船が
眠るように俯せになった
渦を巻き巻かず流れる広い海で
静かに再び覚める時を待つ
たとえ存在を忘れられてしまうとしても
海原の波をまた渡れる日まで
緑が蔓延る沈み船も夢見るのだと
教えてくれたのは名も知らぬ鳥の群れ
魚(うお)たちの住処になる前に
空泳ぐ雲追いかけたいと...永眠船
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夢から醒めて見た世界は
まるで本の中みたいで
動物、人は同じだけど
ひとつ違うものがあった
それは魔法が使えること
一人一人異なる力
風を操り飛び回れる
それが私の力
きっとここは夢幻
まだ眠りに就いたままで...F=R
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静かな砂浜ひとりで歩いてた
潮の香りと漣の中
足元散らばる貝殻拾っては
模様形を確かめてみる
海の上を飛ぶ鳥たちが
実りを教えて愛を囁くよ
空の青さを知る者たちは
届いたメロディ共に歌い合う
1人が2人に3人になって
手を繋ぎ輪になるそんな楽しさ集まれ...手をつなごう。
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(A)木漏れ陽射す森で 緑風舞い
精霊たちが踊って唄を歌い合う
(A)華やかな時間が 穏やかに
過ぎ去る日々を愛しく想う誰かが居る
(B)そこから伝う波に乗せられて遠くまで
広がることを祈る姿とても綺麗すぎて
(S)涙が流れおちてきた 森陽(もりび)照り返すその雫が
雨粒とな...祈りの森
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目映(まばゆ)い陽の明かりに
細めた瞳が捉える
白雲姿変えて
どこまで流れるのだろう
風乗る真鳥(まとり)ならば
果てまで行けるのだろうか
求める場所にいつか
辿り着けるかも知らず
美空の吐息が吹き渡り
旅する翼を撫ぜて...天空の旅人
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白い朝焼けに目覚めた薄桃色の花びらが
ゆっくりと顔を上げて笑ってる
「まるであなたの旅立ちを飾ってくれてるみたいだね」
君も微笑んだ
たとえ幾度(いくたび)季節が巡っても
あの桜は返り咲くよ
だからいつでも迎え咲いてくれる
君がいるあの街で
蒼く澄み渡る空にも負けない優しい花びらが
...桜旅路
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かすかに聴こえる歌
風乗り果てまで届く
その声放ちたるは
万(よろず)宿りし神たち
木々、花、石にさえも
姿をうつす御身は
遥か古より
共に在り続けている
静かな森に佇みては
気紛れに唄を紡ぎ...神々之謳
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淡白い月明かり 静かな夜を照らし
沈んだ心にさえ やさしさを振り撒いた
消え入りそうな啜(すす)り泣き逃(のが)さずに
慈しむ手で包み込む
強がることが全てじゃないと
言ってくれたそんな気がした
弱さをみせるそんな強さも
あると気付いた夜だった
いつの日か訪れる 身果てゆくその時も
願わくば穏やかな...ムーンライト
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潤い求む 渇いた大地が嘆き
滴り落ちる 塩雫さえも呑んだ
深い谷へと 転がり落ちる巌(いわお)が
割れ砕け散り 数多(あまた)細石(さざれいし)と化す
知らぬ間に織り成す 声なきモノの調べ
全て知り尽くすは 吹き渡る風だけ
稀人たちを誘う 姿持たぬ囁き声
聴こえたならば立ちて 掲げられた旗に集え
留...Wind of the earth
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いつもの時間に乗る電車の中で
扉の近くに立つ君を見つけた
少し眩しそうに目を細めて
燃える陽が当たる街を見ている
はじめはただの乗客の一人
でも窓の外眺める君の
眼差しがやけに優しすぎて気になるんだ
今まではただの帰り道だった時間が
毎日同じダイヤを利用すると気付いた
君という一人の存在知ったおかげ...アイノリ慕情
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碧く萌ゆる山の向こう空から
同じ路を渡る鳥たちの群れ
生きる者の業を繰り返しては
受け継ぐ者たちへ光を示す
壊れかけたこの世界の
渦に捲かれることもなく
力の限りに羽撃(はばた)き
故郷(ふるさと)へと手招かれる
風に乗るその強い姿は
映す眼を見開かせ...渡り鳥
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春くれば 花がさき
風ふいて 桜まう
うまれきた ちいさな子
ながめるは ひかる空
ひとつ ふたつ かぞえる手
そっと にぎり かえします
夏くれば 蝉がとび
焦がす陽を 呼び覚ます
いとしごに きこえるは
たいらかな その羽音...愛し子の守唄
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夢でみた広い世界で
芽吹いてたひとつの緑
僕はただ眺めるだけの
小さくて優しい命
生まれたては皆か弱くて
それでも必死に育ちゆくの
たとえそれが夢の中でも
きっときれいな花咲かせるよ
気紛れにみた幻で
双葉がひとつ顔を出す...花、一輪
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まだ見ぬ世界で息衝く炎たち
透明な眼差しですべてを包む
鎮める雨粒は淋しく落ちて
渇いた大地を潤すでしょう
どんな場所でも同じ自然の調べ
訪れる者たちを迎えてくれる
海原渡り空さえ越えて
旅する者よ
新しい地へと降り立つ日まで
どうか翔び続けて...未踏地へ
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ひとり歩いてた夜の道
やけに静かすぎて怖くなる
でもね暗闇ばかりじゃない
月が星が淡く照らすから
無限に広がる宵の空で
無数に煌く石たちが笑う
伸ばした手の先にあるもの
大切に胸に刻んだ
いつの日も優しく見守る
あの小さな光たちを...彼方の朧