夏が来ます
今年も貴方だけがいない
夏が来ます
風鈴の音が縁側で聴こえてきて
まるで貴方が詠っているようです

茜に照らされ
水面は反射して
二人の思い出を映している

夕涼み貴方の白い腕が
灰青の浴衣の袖から
見えていた
明日の約束にキスをして
またねなんて
日々を重ねていた

夏が来ます
今年も私だけで歩く水辺
夏が来たら
貴方の綺麗な声に音が乗って
いつも私の耳をくすぐっていた

茜が散ったら
水面を閉ざして
二人の想い出を夢に返しましょう

夏の宵私のうなじに口づけをした
貴方の細い息が触れて
夜に酔いしれる
終わりの来ない恋心を
手に取って枯らしたのは
どちらでもないのに

時の神様など本当にいるのでしょうか
何度も行かないでと願ったのに
私の願いなど聞こえていなかったみたいに
花が枯れ落ちてしまった

最後に息が触れた日のことは
まだ覚えている
茜空蝉時雨夕暮れに
重ねた温もりが消えないまま

夕涼み貴方の白い腕が
灰青の浴衣の袖から
見えていた
明日の約束にキスをして
またねなんて
日々を重ねることはもうないのです

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

涼茜

閲覧数:116

投稿日:2021/06/22 11:17:34

文字数:471文字

カテゴリ:歌詞

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