「オーホッホッホッホ。さぁ、跪きなさい!」
民衆達は云う。彼女は正に『悪ノ娘』だと。
嗚呼、君の周りには敵が多すぎる。
だから、僕が君を守ってあげる。ずっと────……
【悪ノ召使】可愛い王女様とシスコン召使【原曲者に謝れ】
「王女様~~~!!!」
僕は時速12㌔で26㍍の階段を駆け上がる。
そして、階段の先──一玉座に座る王女リリアンヌに──────
抱きつk(ry
「くんな!変態!!!」
リリアンヌに顔面を蹴られ、僕は時速24㌔で階段を転がり落ちた。
数秒後、何も無かったような顔で、
「王女様、どうしてそんなに興奮してなさるのd「アンタが襲ってきたからよ!!!」
「『襲う』?それは言葉のアヤです。あれはただ、『王女様に好意を示す為の行為』でして──」
「どこがよ!!あれは中年のジジィの猥褻行為と同等よ!いや、それ以下よ!!」
『好意』と『行為』をかけたんだけどな。そこツッコんでほしかったよ。
「しかも何、そのギャグは!!『好意』と『行為』をかけちゃって!!何がしたいわけ!?」
あ、今更ツッコむのね。
「別に、ププッ面白クハッ、くなんかないんだからね!!ククク」
面白かったんじゃないかよ。素直じゃないなー。
っていうか、笑いのツボが浅いね。意外と。
「と、兎に角!次やったら今度こそ牢屋にぶちのめすからね!!」
「王女様…」
「な、何よ」
僕は1歩歩み寄る。そして、
「そんな王女様も大好きですーーー!!! 」
時速26㌔で階段を駆け上がーーーる!
「きゃあああああああああああああああああ!!!!!
大臣ーーーーーーーー!!!!!変質者がァァァァァァァァ!!!!!!」
1分後、僕は大臣達に取り押さえられ、牢屋にぶちのめされたとさ☆
***
後日───一。
僕は釈放され、『緑の国』ことエルフェゴートに向かった。
何で向かわされたのかは、正直自分でもわからない。
だって訊いたら、「変質者の分際で聞くんじゃない」とか言われたんだよ!訊くに訊けないよ…
と、いうことでエルフェゴート。
実は向かう途中で色々ハプニングあったけど、メンドクサイから書かないとくね。文句は言わないでね。
でも『緑の国』いわれるだけあるよなー、緑の髪の人が多いや。
それに、黄の国とは違って豊かだし?(何故、疑問系)
『黄の国』ことルシフェニアは今、大規模な飢饉で大変な目にあっている。
(「大変な目」とは何か、なんて訊かないでね)
そんなこと思いながら街を歩いていると、
「あら、綺麗な金髪ね」
突然声をかけられる。
僕は声のしたほうを向くと、そこには綺麗な緑髪を二つ結びにした子がいた。
とりあえず礼を言おう。
「あ、有難うございます」
「ふふっ、別にいいのよ。私は、自分が思ったことを言っただけだから」
うわー、優しいな。傲慢ですぐに(僕に対して)暴力をふるうリリアンヌとは大違いだ。
まぁでも、そこが彼女の長所だともいえるんだけどね。
「貴方、異国の方?この国にはどのようなご用件で?」
「え、えっと、あの…」
「あぁ、失礼。そういえば自己紹介がまだだったわね。私はミカエラ。貴方のお名前は?」
「僕は…アレンといいます」
「そう、アレン。素敵な名前ね!」
「有難うございます」
とはいっても、それは僕の本当の名前じゃないんだけどね。
「ミカエラさん」
「『さん』付けはやめてもらえる?私、嫌いなんだよね」
「えっと、それじゃあ…ミカエラ」
「なぁに?」
「僕、用事があるので……」
「あら、そう。残念、私もっとアレンと話したかったわ」
彼女、人見知りしないタイプなんだね。ものすごい積極的過ぎる…
「僕も残念です。またの機会にお話でもしましょう」
「そうね」
僕は逃げるようにその場から去り、帰るための馬車に乗り込む。
あ、いい忘れてたけど行きも馬車でいったんだよ。
そのときの馬が暴れ馬でさ、エルフェゴートまで時速27㌔で走りやがったんだよ。
帰りはゆっくり行けるよね。
ゆっくり景色でも眺めt─────
「うわァァァァァァァァァアアアア!!!!!」
こ、この馬!?時速30㌔だと!!?ありえない!!?ありえなーーーい!!!
「ぎィィィィィィィやァァァァァァァァ!!!!」
30分後。60㌔もの道のりを帰ってきた僕は、精神が疲れ果て、リリアンヌに癒してもらおうと抱きつこうとしたところ、やはり顔面を蹴られ一晩牢屋で過ごしましたさ。
そして、いろんな意味で涙が出てきましたとさ。
***
「皆、ついてきて!」
赤き鎧の女剣士──一ジェルメイヌを先頭に、城内に侵入する革命軍。
王宮は絶体絶命だった。
剣士達は疲れ果て、
大臣達は逃げ惑う。
リリアンヌの運命はただ一つ。
革命軍に捕まり、『処刑』されること。
────一だけどそんな運命、僕が変えてやる。
***
「失礼します、王女様」
ノックもせずに部屋に入る。
リリアンヌはただ黙って、玉座のような椅子に座り、ブリオッシュを食べていた。
因みに、ブリオッシュは彼女の大好物だ。
「どうしたのよ、アレン。アンタも早く逃げなさい。直に革命軍が私を捕まえに来るわ」
「いいえ。逃げることなど、できるわけありません」
「ホントにアンタは私が好きね。ロリコンなのかしら?」
半分あってて、半分間違いだよ、リリアンヌ。
「僕は…シスコンです」
「…」
「…」
数分の沈黙。
やがて、耐え切れなくなったかのように、リリアンヌの口が開く。
「あ、アンタ…シスコンの意味わかってるの!?シスコンってのは、姉妹が好きな奴のことでね──」
「ハイ。だからシスコンなんです」
「はぁ!?」
信じられないという反応。
まぁ、それが普通なんだが。
「僕と君は双子なんだよ。君は覚えてないかもしれないけどね」
「嘘…」
信じれないのも当り前だ。
君は幼い頃記憶を失い、僕はその間に≪死んだとされた≫んだから。
僕は、混乱状態のリリアンヌを無視して、
「リリアンヌ…僕にいい案があるんだ。双子にしかできない、いい案がね」
「いい案…?」
「そう、服を交換するんだ。僕が王女様になり、処刑される。どう?いい案だと思わない?」
さぁ、リリアンヌ。「そんなのことしちゃダメ!」とか、「嫌だよぅ。アレン…!」とかいって、僕の胸で泣くんだ。さぁ!
そんな期待をしてた僕を裏切るかのように、リリアンヌは僕が持ってきた服を奪い取り、試着室(なんていうかわからないんだ)に入る。
あれ?あれれ?
「そっか、アンタにも一応謝る気持ちがあったのね。よかったよかった」
え?どういう意味?
「ほら、前にアンタを一人でエルフェゴートに向かわせたでしょ?」
あぁ、あの時ね。
「それ実は、私を守るために大臣達が仕掛けてくれた口実なの」
ナヌィ!?
「でその間、私たちは早急に『青の国』の王子カイルと婚約することに決定したんだー」
え、カイルとは婚約することは知ってたけど、まさかそんな事情とは…
「だけどその前に、民衆共が反乱を起こしてきちゃってさ」
リリアンヌが我侭し放題だったからでしょ。
「ホントはアンタによってたまったストレスを解消させるために民衆に八つ当たりしただけなのよ」
……
つまり、僕のせいだと?
ってことは、リリアンヌが胸を打つわけなく、このまま僕は──…
…
「嫌だァァァァ!!!僕はまだ死にたくなァァァァい!!!」
「くんな!!変態!!!」
僕はリリアンヌに飛び掛ったところ、まだ着替え中だったため、顔面を蹴られ、天井にめり込んだ。
そして気を失ってる間に着替えさせられ、革命軍に捕まった。
***
『リリアンヌ王女』の処刑まで、あと残りわずか。
僕は首を固定され、死ぬということが嫌でも思い知らされる。
「最後に言い残すことはないか」
そうだな…最後に……
「アレン!大好きだよ!」とか言ってくれたら(ry
…おかしいな、脳内にリリアンヌが僕を蹴ってけりまくってる姿が……。
そういえば、午後3時はリリアンヌのおやつの時間だったな。
僕が作ったブリオッシュを、美味しそうに食べるリリアンヌ。
嗚呼、あの可愛い姿をもう拝むことはできないのか…。
それなら、その姿を“召使”という立場を忘れて、ビデオ(高画質)で撮っておけばよかった。
でも時間を戻すことなどできるわけがなく。
午後3時を知らせる鐘が鳴る。
嗚呼、可愛いリリアンヌ……もしも、生まれ変われるならば───。
『私』は人生の最後に、『私』の口癖を言った。
「あら、おやつの時間だわ」
刃は僕の首を刎ね、真っ赤な血が広がる。
その光景を見ていたリリアンヌはなんと思うだろうか?
きっと、「ざまぁwwレンww」とか言ってるんだろうな。
【悪ノ召使】可愛い王女様とシスコン召使【原曲者に謝れ】
リンレン「原曲者に謝れ」
雪りんご「すみませんでした」
〔追記〕
めっちゃ遅れましたが、タグ追加有難うございます!
『悪ノ娘』(いろんな意味で)wwwワロタwww
ちなみに、「原曲者に謝れ」は自分が(((←
コメント2
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ブクマつながり
もっと見る冬の雪は、静かに街に降り注ぐ。
寒さに身を震わせる人々の気持ちなど、何も知らずにただ舞い落ちる。
子供達は、白く冷たい雪で、はしゃいでいる。
大人達は、振り続ける雪など構いもせず、歩く速度を速めていく。
賑やかな街へ出かける気にもなれず、俺はただ窓を見ていた。
いや、正確には窓の外か――…まぁ、どち...【がくルカ】Snowy night
ゆるりー
私の恋人は、とってもダンディーで気が利くの……消火器だけどね!
【消火器がダンディーで気が利く場合】
消化器かカッパか、どちらがダンディーで気が利くかと聞かれれば【原曲者に謝れ】
「ただいま!」
バン! と元気よく家のドアを開けた。
家には、いつもと変わらないベッド、テーブル、タンス……そして消火器...【消火器がダンディーで気が利く場合】消化器かカッパか、どちらがダンディーで気が利くか聞かれれば【原曲者に謝れ】
雪りんご*イン率低下
……今宵の犠牲者は誰だろう?
わからない。それは富豪の誰かであるということ以外は。
さぁ、わけのわからない言葉を発する太った豚にナイフを突き立てて。
黒から、赤へ─────
【五番目のピエロ】今宵の犠牲者は……【原曲者に謝れ】
「──アンタ、よくあんな冒頭文書けたわね。勇気あるわー」
「あれ、そんな...【五番目のピエロ】今宵の犠牲者は……【原曲者に謝れ】
雪りんご*イン率低下
僕の言葉に応えてくれますか?
返事はこないまま。
僕は、ずっとこの箱で生きていく。
それは、僕がタイムリミットを迎えるまで?
×年×月×日
僕はひどい病気にかかってしまったらしい。
一生治ることはないけど、薬とかで症状を和らげたりすることはできるらしい。
それでも長くて五年、短くて半年しか生きられ...【希望の手紙】明日への希望を【音を失った少女に】
ゆるりー
私の名はカイル=マーロン。
通称“青ノ国”の王だ。
近々“黄ノ国”ことルシフェニアの王女、リリアンヌとの結婚を控えている。
しかし、私は恋をしてしまった。
ミカエラという、緑の髪の娘に───────………
【小説「悪ノ娘」完結祝い】青ノ王と狂おしい娘たち【小説に土下座しろ】
「やぁ、ミカエラ」
「カ...【小説「悪ノ娘」完結祝い】青ノ王と狂おしい娘たち【小説に土下座しろ】
雪りんご*イン率低下
─────冬のある日。
サンタさんがくれたプレゼントとメッセージカード。
それは実弾入りのリボルバーと、『彼を撃ちなさい』のという命令文。
私は命令されるままに、あなたにリボルバーを向けた。
私を見てきょとんとするあなた。
まぁ、無理もないか。
私にはあなたに告げた。
「────さよなら、愛しい人」...【最後のリボルバー】あなたは最後に…【原曲者に謝れ】
雪りんご*イン率低下
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ご意見・ご感想
loveLisa
ご意見・ご感想
あの感動作をほのぼのかつ笑いで終わらせたあなたは神ですかwwwwwwwww
お腹が痛いですwwwwwwwwwwwwwww
2012/06/20 01:44:47
雪りんご*イン率低下
もうとりあえず思いついたネタそのまま書いたらこうなりましたww
いやいやいやいや、ウチは神じゃありませんよ?www
お腹痛いなら胃腸薬をwwwwwwww←
つ【胃腸薬】
2012/06/20 12:45:20
ゆるりー
ご意見・ご感想
雪りんごさんが謝ったら自分はどれだけ土下座しないといけないんでしょうかwww
なるほど、こういうギャグもあったかwwww((どういうギャグだ
笑いすぎてお腹が痛いですwwww
ブクマいただきました!
2012/02/20 18:51:15
雪りんご*イン率低下
ゆるりーs>
メッセ有難うございます!
大丈夫です、ゆるりーsは神ですから土下座する必要ないんですよww
こういうギャグもあったのですwww((どういうギャグだ
ふふふ、そのまま笑い死n(((殺
ブクマ感謝です!
2012/02/22 18:04:19