【in】
くらくら眩んだ 時の狭間
微笑んだ貴女は 風と唄う

ゆらゆら揺られて 舞い踊った
波が打ちつける 絶壁でも

震えてる
小さな足首に
気づかれないよう

【A1】
残酷なほど 叫んでる
息をすること さえ 苦しいんだ
痛み 傷跡 刻まれる
信じられたよ 脆いだけの戯言(ざれごと)

【B1】
いたいけな その瞳の奥
僕は いま そこに居るのだろうか

どうか…

【A2】
真実(ほんと)の心 囚われた
求め続ける 偽りの運命を

【B2】
儚い空に涙 預け
穢れた翼を抱え込み
宛なんて失ったはずなのに
僕を残していってしまうのか

哀しき 宿命 ハルピア…

【C】
何かに拘(こだわ)れば
何かを失うような 輪廻の中で

紅い鎖
舐めては
満たされないんだろ

【B3】
歪んだ夢と嘘は砕け
闇の迷路から抜け出した
立ち尽くした僕に ただ貴女は
悪戯に笑って そして 消えた

【out】
はらはら廻って 散りゆくのは
頬を伝ってく 愛しさだけ

間違いを
犯してきたことに
何度も嘆いて

地を這って
絶壁の舞姫
何処(いずこ)へ誘(いざな)う






《よみがなバージョン》

【in】
くらくらくらんだ ときのはざま
ほほえんだあなたは かぜとうたう

ゆらゆらゆられて まいおどった
なみがうちつける ぜっぺきでも

ふるえてる
ちいさなあしくびに
きづかれないよう

【A1】
ざんこくなほど さけんでる
いきをすること さえ くるしいんだ
いたみ きずあと きざまれる
しんじられたよ もろいだけのざれごと

【B1】
いたいけな そのひとみのおく
ぼくは いま そこにいるのだろうか

どうか

【A2】
ほんとのこころ とらわれた
もとめつづける いつわりのうんめいを

【B2】
はかないそらになみだ あずけ
けがれたつばさをかかえこみ
あてなんてうしなったはずなのに
ぼくをのこしていってしまうのか

かなしき しゅくめい ハルピア

【C】
なにかにこだわれば
なにかをうしなうような りんねのなかで

あかいくさり
なめては
みたされないんだろ

【B3】
ゆがんだゆめとうそはくだけ
やみのめいろからぬけだした
たちつくしたぼくに ただあなたは
いたずらにわらって そして きえた

【out】
はらはらまわって ちりゆくのは
ほおをつたってく いとしさだけ

まちがいを
おかしてきたことに
なんどもなげいて

ちをはって
ぜっぺきのまいひめ
いずこへいざなう