先輩が引退して少し経った暑い日。
この四月から入ってきた可愛い後輩が、私になにか用があるみたい。

「ルカ先輩!ちょっと伝えたいことが・・・」

赤みが入った紫の髪をポニーテールにしている少女。
彼女は神威がくこちゃん。あいつとは兄妹とは思えないほど素直で可愛い子。
春からリリィと長距離選手として切磋琢磨している。


「あら、がくこちゃんどうしたの?」
「リリィ先輩から聞いたんですけど、ルカ先輩って兄貴のこと好きなんですよね!?」
「リリィーーーーーーーーーーーーーー!////////」
あいつったらなんで後輩にこんなこと言っちゃうんだろーなー!
しかもよりによって妹のがくこちゃんに!!!!
「べ、別に好きじゃないわよ誤解しないでねがくこちゃんなら分かってくれるよね」
「はい!大丈夫ですよ!本題はその兄貴についてなんですけど・・・」
なんか微妙にスルーされたけど・・・。
ちょっと反応に困っているとがくこちゃんが満面の笑みで話してきた。


「明後日、兄貴の誕生日なんで!ルカ先輩が何かプレゼントしたらめっちゃ喜ぶと思いますよ!」


「ちょっとリリィ?どういうことかちょっと説明してくれるかなぁ?」
部活が終わり、帰り道でさっきの出来事について説明したあとでリリィに詰め寄ってみた。
「ごめん何のこと言ってるかさっぱりなんですけど」
「だーかーらっ!がくこちゃんに私ががくぽのこと好きだなんてほらを吹いたでしょ!」
「・・・・・・ほへ?」
リリィがあまりにも白々しく惚けるのでリリィのみぞおちにひじの一撃をお見舞いしてあげた。
「痛いっつの・・・。でもさ、プレゼントぐらいならいいじゃないのさ。普段仲良くしてもらってるお礼としてさ」
「こっちが仲良くしてあげてるだけよ」
でも、『お礼』としてならあげてやってもいいかもしれないな。
ま、ちょっと奮発するぐらいならね!がくぽなんだし!



次の日。
部活がなかったからショッピングにでも行こうと思い、学校近くのモールに行ってみた。
1人で来るなんて久しぶりだから、結構ゆっくりとした時間が過ごせそう。
「あ、巡音さーん!」
後ろから声と共に人影がこっちに向かって走ってくる。
「ゆかりさん!偶然ね!」
紫の髪を2つに結っている少女、結月ゆかりさんが声をかけてきてくれたようだ。

「巡音さん、部活は?」
「今日はお休み。ゆかりさんは・・・確か剣道部だったよね?」
剣道部。がくぽが所属している部だ。
「そうですよ。今日は女子が大会に行ってて・・・私弱いからお留守番です。男子は午前中で終わりみたいですけど」
「そうなんだー。剣道部って大変じゃない?夏とか暑いし・・・」
「まあ・・・でも、結構楽しいですよ。男女間の仲もいいし!」
「ふーん・・・」
剣道部って結構仲良いんだ・・・。
関係ないか、私には。

ゆかりさんと別れ、少しウィンドウショッピングをして洒落込んでいると、気になるお店があったのでそこに入ってみた。
扇子や巾着が売っている、和テイストなお店だった。
その店には、私の目を引くある一品があった。
一枚の手ぬぐい。
そんなにデザインが良いわけではないけど、『誰か』に使ってもらいたいような雰囲気をまとっていた。
その『誰か』のために、ちょっと高かったけど奮発して買ってみた。
その手ぬぐいは紫色の袋にラッピングしてもらった。


そして7月31日。アイツの誕生日。
部活終わりに剣道場に寄ってみた・・・剣道部の顧問の先生に用事があったから。
その用事も終え、帰ろうとしたら、

ちょうど休憩中のがくぽと目が合ってしまった。

「・・・ルカ?なんでココに?」
がくぽは疑問を私にぶつけてきた。ま、剣道部以外がここに来るのは珍しいことだから疑問があるのも当たり前だけど。
「ちょっと・・・よ、用事があったからよ!」
「ルカ、顔赤いよ・・・そうか!俺と運命的な出会いを果たしたかr」
「違うっ!」
私は肩で息を整える。
がくぽといると調子が狂うわ・・・///

「あ、そそそうだ。あんたに渡したいものがあったから渡すわ・・・無くさないでよっ!」
そういって、昨日買った手ぬぐいを渡した。
「ルカ!もしかしてこれ!俺の誕生日プレゼント!?」
「・・・へーがくぽ今日誕生日なんだー初耳ダワー」
がくぽが誕生日だなんて初めて知ったわー・・・なんて嘘が通じるわけはないけど・・・。
「あ、じゃ、帰るからっ////」
「ルカ、待って」
急いで走り去ろうと思ってたらがくぽに腕を捕まれた。
こんなことされたら、顔が(あくまで暑さで)赤くなってるのがばれる!
「なななななによ・・・早く帰りたいんだけど///」
私の腕をつかんでいるがくぽは、何故だかとてもカッコよく見えた。


「ルカ、ありがと。俺、とっても嬉しい!」


・・・がくぽってこんなにカッコよかったかしら。
いつも見慣れてるはずの笑顔も、今日はより一層、輝いてるように見えた。

ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい

誕生日【学園ぽルカ】

がっくん誕生日おめでとう!!!!!


ということで、がく誕ぽルカでございます。
そしてがくこさんに最近はまってるすぅです。
がっくん剣道部・・・イメージどおり過ぎて何もいえねぇ。

閲覧数:302

投稿日:2013/07/31 21:53:03

文字数:2,050文字

カテゴリ:小説

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  • 和壬

    和壬

    ご意見・ご感想

    わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁかっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ

    あーがっくんって剣道部だよね。うんうん。

    続きが読みたいなぁーにこっ

    2013/08/01 21:33:44

    • すぅ

      すぅ

      かっけぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

      剣道部しか思いつきませんでしたです・・・低脳ですんませんw
      だってがっくんってそんなイメージでしょ!?

      続きをやるんだったら誰目線がいい?w

      2013/08/02 17:59:27

  • 鈴本キョウコ

    鈴本キョウコ

    ご意見・ご感想

    がっくんおめでとー(*´▽`*)
    ルカさん好きの私得な話ありがとう((

    2013/07/31 23:37:21

    • すぅ

      すぅ

      キョウコさんのつぼ(?)にはまったようで何よりです!
      ルカさん好きなんですね!私もなんで話が合いそうです!

      コメントありがとうございました!

      2013/08/02 17:56:41

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