いま ただ見つめられ 寝るだけ
ただ いま 見つめて 咲くだけ
そのごと 甘い香りと 清らかに
ゆらゆら揺れるだけ
いつ どこで 名前ができ 覚えられ
いま だれも知らぬまま 探すだけ
きっと そうだろう
だれにも悟られず 白い粉
気づいてますか?
この香りの基を
覚えてますか?
ここにいることを
見下げられ 眠るだけじゃ
ただの 麻酔だと
もう 越えられない
まだ誰も知らない
もっと あるはずだよ
知らないだけで そこには笑顔が
その毒だけじゃ誰も騙せない
ほら 気づいてるんでしょ
名前がないことを
まだ嘘つくんでしょ
なんでも知ってると
その 無意味な意地が邪魔して
まだ知らないだけ
つづきがあること
まだ降らない夕立ちに
気づいてないだけ
ゆらゆら揺れて 眠気を誘う
眠る間に いつか気付くよ
と 夕立待ってる
ツツジの花
痛み
それは大きければ大きいほど
なにかを教える
気付き
痛みがなければ得ることはできない
ツヅキ
その気付きからまた痛みを知る
ツツジ
そうやって綺麗に咲いていく
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