僕は神様に嫌われた 幻


この世界に落ちたとき 広がっていたのはまとわりつく 赤

僕が瞳に人を映せば ほら セロハンのように剥がれていくんだ

僕が 僕が 剥がしてしまう 宙に舞う 誰かのセロハン

頭を 抱えて 呻いて 嘆いて 蔑んだ 

「ああ なんて綺麗なんだ」

僕は悪い子 ああ悪い子だ だから僕に近づかないで 瞳に君を貼らないで

いつか あなたを 剥がしてしまうから


※サビ)

僕は神様に嫌われた 幻

僕のせいで 誰かが消えてしまうのなら 僕は 瞳を閉じよう

それで誰かが 消えずに すむのならば 僕は世界から目を背けよう


ある日市場に出かけたとき 広がっていたのはくすぐる 匂い

僕の周りに綺麗なものが ほら くすぐるよ 僕の鼻腔を

ふいに 声を かけられたんだ  「大丈夫?」 幼い少女

小指を 少女が 強く 握って 笑うんだ

「ああ なんて綺麗なんだ」

僕は悪い子 ああ悪い子だ だから僕に近づかないで 僕は君を失いたくない

いつか 君に 恋してしまうから


※サビ)

僕は神様に嫌われた 幻

僕のせいで 誰かが消えてしまうのなら 僕は 心を捨てよう

それで誰かが 消えずに すむのならば 僕は恋する心を捨てよう


風の噂で聞いてしまう 「可哀想なあの子 もうすぐ 売られる」

僕が関わる綺麗なものが ほら 消えていく 僕のせいで

ふいに 神が 言葉をかける 「このために 目はあるんだ」と

僕の 瞳で あの子が あの子が 助かるならば

「ああ 神様ありがとう」

僕が瞳を 瞳であの子を だから僕にもう一度だけ 僕はもう君に恋してた

いつか 君の 愛する人のため


※サビ)

僕は人々を恐れてる 弱虫

僕のせいで 誰かが消えてしまうのなら 僕は もう逃げない

それであの子が 消えずに すむのならば 僕は僕自身を剥がそう


漆黒の瞳が映していく 広がっていく あの時と 同じ赤

苦しみ泣き狂う汚い輩 ほら 消えていく 僕のせいで

それでも あの子を 守れたんだと 嬉しくて 嬉しくて 

鏡を 手にして あの子に 背を向け 最後のお別れ

「愛していました どうか 幸せに」

鏡で自らを 自らを映し 剥がれていく僕は目を閉じる こんなに苦しいものなのか

ずっと 僕が 失わせた人たち

※サビ)

僕はあの子を守れたんだ 幻

僕のせいで あの子が消えてしまうのなら 僕が 消えればいい

それであの子が 幸せに なれるのならば 僕はあの子の幸せを


ああ 今 君は幸せですか――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

セロハン少年

恋した少女を瞳に映せないまま、自らを瞳で剥がしてしまった可哀想な少年の話

閲覧数:124

投稿日:2010/04/11 16:39:32

文字数:1,088文字

カテゴリ:歌詞

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