ここは………俺の夢だ………
暗くて…………水の音だけが聞こえる………
だが……、これだけははっきりと聞こえてくる………
綺麗で美しい歌声を持ち………スタイルが良くて…………愛されて………それでもって…………俺の幼馴染で奇跡の歌姫と称えられた少女の声が………。
そして、その少女は俺を優しく呼んでくれる……。

      『シュウ…………』

その声の持ち主は聖歌音(せいかね)リルナ………俺が幼い頃から一緒にいてくれた………とても大好きな少女だ…………。
だが………その声は……とても悲しそうだった…………。
次第に………彼女の周りには…………何人かの科学者が現れた………そう、彼女の奇跡の歌声を手に入れるために………。
そして次第に科学者がリルナを連れて………俺から遠ざかって行った……。
それが………現実になりそうで怖い………。
だって…………彼女は、あの伝説の銀河歌姫…………恵音(めぐみね)エミの子孫だから……。
狙われて連れて行かれても……仕方のない事だ……。
だから………夢が現実になる前に………俺が……リルナを守るんだ…………!
幼馴染として……婚約者として………守護者として………!








~朝~

?「んぁ………もう朝か…………」

朝日が差す部屋の中で一人の青年が目を覚ました。彼の名は終音(おわりね)シュウ………星野川学園高等部に通う3年生でボーカロイド亜種の青年だ。

シュウ「なんか………ぐっすりだった気がするなぁ………」
?「シュウ~いつまで寝てるの!?チロルさんが外で待ってるよ!?それに、学校に遅れちゃうよ!?」

シュウがぼーっとしていると少女が扉を叩いた。扉を叩いた少女の名は廻音リンネ………初音ミクの親戚の姉にあたる巡音ルカの従妹でシュウと同じボーカロイド亜種であり、シュウの母親の海音マリンが亡くなった今、シュウの妹として父親と共に面倒を見る事になった。

シュウ「マジかよ!起こしてくれてありがとうなリンネ!」

そしてシュウは慌てて制服を着て、パンを銜えた。

リンネ「急がないと学校に遅れちゃうよ?」
シュウ「分かってるって……そんじゃ、行って来る!」

そしてシュウは外に出た。そこには少年がいた。

?「遅いよ!何やってたの!?」
シュウ「悪かったって!」

この少年の名は天音チロル………代々の歌姫を守る一族の生まれ変わりでシュウの同級生でありボーカロイド亜種の一人である。

チロル「急がないと学校に遅れちゃうよ?急ごう!」
シュウ「そうだな………!」
そして二人はチャリを漕ぎ出して、学校へ向かった。











シュウ「何とか間に合ったな………」
チロル「そうだね………」

そして二人は上履きに履き替えて、廊下を歩き始めた。

シュウ「平和だよな………」
チロル「そうだね…」
シュウ「何か起きないものかな………」
チロル「本当だよねぇ……」

すると、後ろから紫色の髪の少女と緑のツインテールの少女が走って来た。
そして紫色の髪の少女はチロルに抱き着いた。

?「シュウ~チロル~おはよう!」
?「二人とも!おはよう!」
シュウ「ん?サリアとミクか………」
チロル「おはようサリアさん。ミクさん」

この少女の名は星音(ほしね)サリア………シュウやチロルと同じボーカロイド亜種でチロルとシュウの同級生でチロルの恋人である星音家のお嬢様で星音サニアの双子の姉で超有名なアイドルであり星野川学園の先生であるボーカロイド亜種の木葉音(このはね)リーフの妹である。
その隣は初音ミク。巷で有名なアイドルグループ『エンジェルプリズム』のメンバーであり星野川学園に通う少女でシュウとチロルとサリアの同級生でサリアの親友でクラスメイトである。

サリア「2人揃って寝坊したの?」
チロル「僕はエンデを待ってたら遅くなっちゃったの……」
サリア「へぇ……」

そしてチャイムが鳴った。

サリア「あっ……チャイムが鳴った……行こうミクにゃん!」
ミク「そうだね。2人とも、後でね~!」

そしてサリアとミクは自分のクラスに走って行った。

チロル「僕達もクラス入ろうか。」
シュウ「そうだな………」

そして二人は教室に入った。
いつも通り授業を受けて、部活もやって……そして時間は過ぎていく。







シュウ「やっぱ……何も起きなかったな………」
ミク「そうだね………」

学校の帰り道………チロルとサリアと別れたシュウはミクと一緒にチャリを押しながら自宅まで歩いていた。

シュウ「まぁ平和が一番だよなぁ~………」
ミク「本当だね~………」
そしてシュウとミクがチャリを止めて家に入ろうとしたその時、空から一筋の光が降り注いだ。

シュウ「なっ………何だ!?」
ミク「えっ……何!?」

そして光はシュウの手元に女の子の形で舞い降りて来た………。

シュウ「えっ………リルナ!?」
ミク「リルナ………ちゃん!?」

その光は………シュウの幼馴染にして『奇跡の歌姫』と称えられた少女…聖歌音リルナだった………。

シュウ「とりあえず………部屋で休ませるか…………」
ミク「そうだね……」

そしてシュウはリルナを抱き上げると、自分の家の中に入った。






シュウ「とりあえず………どうするかな………」

部屋に戻ったシュウはリルナを自分のベッドに寝かせて、様子を見ていた………。

シュウ「っつぅか…………なんでリルナがこの世界に降臨したんだ…?」

すると、シュウの通信機にリンからの着信があり……かけた。

シュウ「あっリン………?さっきの光……見た?」
リン『見たよ~なんでもその光の正体がリル姉だったとはねぇ……驚きだよ………!』
シュウ「なぁリン………どうしてリルナがこの世界に舞い降りたのか……分かるか?」
?『それは………きっとこの世界に異変が起きると言う証だね……』
シュウ「そうか……って、今はレンか?」
リン『違うよシュウ兄ぃ!リンだよ!』
シュウ「なんだ……リンかぁ……レンとリンって似てんだよなぁ」

リンからにすると、歌姫であるリルナがこの世界に降臨して来たのは………この世界に異変が起きようとしているからである。

シュウ「んでリン?俺はどうすれば良いんだ?」
リン『もしかすると………科学者がリル姉の奇跡の歌声を求めてやって来るかもしれない………だから、シュウ兄が守るんだよ……』
シュウ「俺が……?」
リルナ「シュウ…………?ミクちゃん………?」

するとリルナが目を覚ました。

シュウ「気が付いたか?」
ミク「大丈夫?」
リルナ「ここは………シュウの家?」
リン『そうだよ……ってレンと代わるね!』

リンは通信機を置いて、レンにリルナが目を覚ました事を伝えた。そしてレンがすっ飛んできた。

レン『シュウ兄!リル姉が目を覚ましたって本当!?』
シュウ「あぁ………リルナに代わろうか?」
レン『うん代わって!』
シュウ「リルナ……レンがお前と話したいってさ。」
リルナ「分かりました……」

そしてリルナはシュウと交代した。

リルナ「レンさん………私はどうしてシュウの部屋にいるんですか?」
レン『どうやらシュウ兄の話によると、リル姉は光となって舞い降りて来たんだって。』
リルナ「そうなのですかレンさん………」
レン『そうだよ……って僕は先輩じゃなくて、リル姉の後輩なんだからレンくんで良いよ。』
リルナ「分かりました…………」

そしてシュウとリルナとミクが通信機でレンと話をしていると、リンネが扉をノックした。

リンネ「ねぇシュウ………今日の夕飯は何がいい?」
シュウ「(やべ……リンネだ……)」
ミク「(どうするの?)」
シュウ「(とりあえず……ベッドの下に隠れててくれ……俺はリンネにミクん家で夕飯食べて来たからいらないってリンネに言うから……)」
ミク「(分かった……!)」

そしてリルナとミクは一緒に隠れた。果たして、この嘘は通じるのか………?


第二話へ続く。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

銀河歌姫 ボカロギャラクシア 第1話

初めまして。キナコパフェです。ここではボーカロイド亜種とボーカロイド学園ファンタジー作品『ボカロギャラクシア』を描いていきます。少しあれれ?ところがあると思いますが、気長に見てあげてください。感想もお待ちしてます!コラボも募集中です!それにしても…………ボーカロイド亜種が5人も出て来たなぁ……次回は何人だろうね?

閲覧数:372

投稿日:2016/10/02 02:27:26

文字数:3,305文字

カテゴリ:小説

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