硝子に埋め込まれた　スクリーンが泣き出す
投影されたリアル　凍てついた少女の瞳が
揺らいで溶けだし　河になって　流れる先は
澱む愛しい　世界

消さないで　この指が確かに求めてた
響き合う光に　微かな夢を　
幾億も紡がれた　降り積もるアポリア
深海の底で眠り逝く　私を許して

隙間ないこの街で　その度自由を消して
感情はどんづまり　共鳴するアラームだけが　
秘密を囁く最後の砦　いとも易く波に飲まれ消ゆ

揺れる水面　足を取られ
誰にも知られず　底へ、其処へ　
光忘れ　色づくこともない
二度と溶けぬ雪のように
永遠に囚われ
生きる

泣かないで　弱き人よ
世界の片隅で求めた光さえ　罪と呼ぶなら
淑やかに降り積もる　朽ち果てたアポリア
息も忘れたこの身体で　抱かれたい

泣かないで　この指で幾億と紡いだ
穏やかな光に　溶けだした愛
密やかに降り続く　深海のアポリア
一人眠りに就く貴方を　貴方を許すわ




がらすにうめこまれた　すくりーんがなきだす
とうえいされたりある　いてついたしょうじょのひとみが
ゆらいでとけだし　かわになって　ながれるさきは
よどむいとしい　せかい

けさないで　このゆびがたしかにもとめてた
ひびきあうひかりに　かすかなゆめを
いくおくもつむがれた　ふりつもるあぽりあ
しんかいのそこでねむりいく　わたしをゆるして

すきまないこのまちで　そのたびじゆうをけして
かんじょうはどんづまり　きょうめいするあらーむだけが
ひみつをささやくさいごのとりで　いともやすくなみにのまれきゆ

ゆれるみなも　あしをとられ
だれにもしられず　そこへ、そこへ　
ひかりわすれ　いろづくこともない
にどととけぬゆきのように
とわにとらわれ
いきる

なかないで　よわきひとよ
せかいのかたすみでもとめたひかりさえ　つみとよぶなら
しとやかにふりつもる　くちはてたあぽりあ
いきもわすれたこのからだで　だかれたい

なかないで　このゆびでいくおくとつむいだ
おだやかなひかりに　とけだしたあい
ひそやかにふりつづく　しんかいのあぽりあ
ひとりねむりにつくあなたを　あなたをゆるすわ