初恋メロディー 双子蜜柑 そのごー



「英語の宿題ぃぃ???」

レンは私に「俺の英語の宿題を代わりにやれ」と言ってきた



「え~~やだよ~」

「言うこと聞くんでしょ?はいよろしくっ」

と私にノートを渡してきた

「え~~、だって今日の英語の宿題って難しいから、レンと二人で

やろうと思ってたんだよ~

無理だよ~、できない~~、その願いは却下です~~」

今日の英語の宿題は、教科書の中のある話を全部和訳しろ、とゆうもの

「じゃあ頑張ってねリン」

わっ、スルーした!

部屋を出て行こうとするレンの手を握り

「ちょ、ちょっと待ってよ、

えっ?本当なの?マジで?だって量がかなり多いんだよ?

私1人じゃできっこないよぉ…

少しぐらいは手伝ってよ、そんぐらいはいいでしょ?ねっ?」

と言うが

「ダメです、俺は手伝いません。リン1人でやりなさい」

と返された

そんなぁ…

「な、何でよ?少しぐらいはいいじゃん?それに難しいじゃん…

私1人で2人分はキツイって…」

「同じ内容でしょ?

まず俺のを書いて、それからリンのに写せばいいじゃん。そんじゃ」

「待って待って!

わ、私が宿題してる間にレンは何してるの?部屋にいるの?」

レンが部屋にいるなら分かんないと言い、部屋に行き一緒にやろう。

そんで結局は2人で宿題をやる方向に持っていく!!

「いや、今から出かける」

レンの返事は予想外の答えだった

は?何だって?

「は?え?何で?今から?どこに行くの?

え?え?でかけちゃうの?なんで?」

「公園に行ってボール返してくる、多分あいつ等いると思うから」

「ボールって?えっ?

だ、だってあれ、いつでもいいんでしょ?

なんだったらメールするって、言ってたじゃん?

なんで今から行くの?

や、ヤダよっ、行かないでよっ!へ 、部屋にいてよっ、お願いっ、」

このままじゃ本当に1人で宿題をやるはめになる…

ど、どうしよう…やばい…

「あいつ等、晩メシ食ってからも公園に行って練習してる。って

前に言ってたし、久々にあいつ等とガチでバスケしたいから。

それにやっぱりボールがなくちゃアイツも困るでしょ?だから」

「うぇ……」

どうしよう…ヤバイっ、ヤバイヤバイ!!

ほ、本当に1人になっちゃう、やばいよ、あぁ…

「それにリン、俺の部屋に来てなんだかんだで2人でやることになるでしょ?

そしたらリンに言う意味ないし~

まぁ頑張りなさいね。」

読まれてるしっ!!

「レンっ、ま、ま、待って、

ホントに私1人でやるの?私には難し過ぎるんだよ?

かなり長いし、私1人じゃできないって分かってるでしょっ?

トンカツ一つでかなりハードだと思うよ?

お願いレン、なるべく私が頑張るから2人でやろっ?ねっ?」

お願いっ、お願い!

レンの手をぎゅ~っと握って必死にお願いする。

が、

「ダ~メ、手ぇ離して、1人で頑張りなさい。そんじゃ」

「…うぅ、レン…」

「今まで言うこと聞くって言って聞いてないでしょ?

そのツケが全部回ってきたと思いなさい。それじゃあね」

そう言って私の手を振り払った

そんなぁ…

できっこないよ…

「レン…」

うなだれてションボリとすると

「………」

「…………」

「……まぁ、2時間ぐらいで帰ってくると思うから、そしたら9時ちょい

でしょ?それからなら手伝うよ…

……それでいい?」

レンの言葉にパッと顔をあげ

「うん!それでいい!

ありがとうレンっ!それだったらいいよっ!

ありがとう!レン!優しいっ!」

「ぅ~~、それまでは1人でやりなね?」

「うんっ!やっとく!頑張るよ!」

やったやった!何だかんだ言ってもレンは優しい、良かった。

「じゃあ行って来るから、頑張りなね。辞書勝手に使っていいから」

「うん、ありがと、あなた~行ってらっしゃ~い。」

私は新妻風に手を振った

「誰が旦那だっ!!」

そう言ってレンは自分の部屋に行ってボールを取り、

「母さーん、ちょっと公園行って友達に借りたボール返して、

ついでにバスケやってくるね~」

と玄関でお母さんに言うと

「パパにトンカツをあ~んってやるのはママだけよ!」

「意味不明な返しだよっ!!勝手にやってろよっ!!」

お母さんにツッコミを入れて出て行った




さて、それじゃあ…

机に向かい教科書とノートを広げると

くはぁっ!

や、やっぱり難しそうだな…

教科書には英語がびっっっしりと書いてあった

目が痛くなる…

ま、まぁでもレンが帰ってくるまでにはある程度はやっておかないと、

流石に全然やってなかったりすると怒って手伝ってくれなくなっちゃう…

よしっ!やるかっ!

気合を入れて辞書を広げ、教科書を見る

え~とまずは?何?

 I am a Pen.

嘘でしょっ!?

え?何?ボールペンとかが自分のことを語る話とかなの!?

ボールペンの擬人化の本?

This is a Pen. とかならまだ分かるけど…

何この教科書?

頭を抱えながら宿題をしていった





視点変更 リン→レン



母さんにツッコミを入れて玄関のドアを閉める

ったく!母さんは…

と、ため息をついて公園に向かい歩き始めた

ボールを指の上で回しながら

リンのことだから多分、半分も終わらないだろうなぁ…

しかも間違って訳してたりしてそう…まぁいいけどさ…

しかしまぁ…

リンのやつめ…

俺だって…

かなり…

腹いっぱいなのにトンカツ食わせやがって…

苦しいっつーのっ!

まぁすぐに収まると思うから平気だとは思うが…

指の上のボールを落とし、今度はボールをつきながら

しかし母さんが言った通り、なんでアイツ運動音痴なんだ?

双子なのに何でこうも違うんだ?謎だ?

昔から全然ダメだったよなぁ…

小学校の時も、縄跳びも鉄棒も全然できなくてビービー泣いてたし、

中学の時は、マラソン大会でビリな上、酸欠で完走もできなかったし、

驚異的に運動能力が無い

だから周りから「レンがリンの運動能力を吸っちゃったんだね」と、

よく言われるし、簡単な運動もできないことがまるで理解できん。

でもそんなリンによく言われるし、周りの女の子にもよく言われるのが、

「レン君ってかなり鈍感だよね~」「レンは恋愛に関してまるでガキ」

とゆうこと

リン曰く女の子の好意、恋愛感情に鈍すぎるらしい、よく分からんが。

小6のバレンタインで、チョコを貰って「いっぱい貰ったからもういい」と、

途中からチョコを渡す女の子達に言ったことがある

家に帰りリンにそのことを言うと「バレンタインの意味分かってるの?」

と言われたから

「好きな人にチョコあげる日」と答え、さらに

「でも女の子だけあげてるのは何で?」と言うと「はぁ?」

と本気で呆れられ、長々と説教を食らった。

なんであそこまで怒ったんだ?今でも少し謎だ…



昔のこととかを思い出していると公園についた。

そこには、

「お、レーン」

「あれ?ボール持ってる?レンも練習?」

と数時間前に分かれた友達2人がいた

「ボール返しにきたんだよ。ほれっ」

ボールをパスする

「いつでもいいのに、まぁサンキュー」

「久しぶりにレンと3人で練習するか?」

「あぁ、そのつもりで来た」

と言い、準備運動をすると

「おっ、じゃあまず俺から1対1な~」

とボールを貸してくれた友達が、ボールをつきながらゴールに向かう

「かかって来たまえ。まぁどうせまた俺が勝つが」

そう挑発すると

「昔の俺と思うなよっ!」

笑顔でそう言い

「一ヶ月ちょっとで昔って…」

「勝負を申し込むっ!」

パスッ!

ボールをパスしてきたので



「行く…ぞ!」



リンの時とは違って本気で向かっていった





視点変更 レン→リン


宿題をやり始めてかなりの時間が経った頃、

「むぅ~~」

いいのかな?

「ん~~」

合ってるの?

「ぬむ~~~」

辞書とレンのノートを見比べて悩む

合っている………と思う………気がする…

私は自分が訳した文章で悩んでいた

レンのノートには

 『私は次第に、指の間でクルクルと回されることに喜びを感じ始めて

 きている。

 いや、これは喜びとゆうより、幸せに近い感情だ。

 速い回転ほど真の自分に近づけている、そんな気さえする。』


うん、

訳が分からない…

作者はなんでボールペンを擬人化した話を書いたんだ?

なぜよりによってボールペン?

普通の話とかじゃダメだったの?寓話とかさ~

しかも何?真の自分って?あんたの存在理由は書くことじゃないの?

回されることが本当のボールペンの姿なの?

「う~~~ん…」

まぁ辞書を見る限り間違ってはいない

訳より作者の頭が分かんない…

「う、う~~~ん」

体を伸ばして時計を見ると9時になっていた

そろそろレンが帰ってくるな…

レンにこれまでの訳したトコ見てもらおう…

元の話が意味不明だから訳があってるかどうか分かんない…

私は部屋を出て行き1階に降りた

リビングのソファにお母さんとお父さんがいて、私を見てお母さんが

「あらリン、レンはどうしたの?」

「いや、2時間前に出て行ったじゃん?お母さんと会話したよ?」

「知らないわ?パパ知ってる?」

と隣に座るお父さんに聞くが

「いや俺が帰ってくる前だから分からないよ…」

と当然な答えをした

私は台所に行き、冷蔵庫を開けてオレンジジュースを出す

ゴクッゴクッゴクッ!

「んぐっ、んぐっ、んぐっ!…プハー!!」

一気飲みをした。すると

「そんで?レンはいつ帰ってくるの?」

とお母さんが聞いてきたので

「もうそろそろ~」

と言って自分の部屋に私は戻っていった


部屋に入った途端に

ぷるるるるる~

と机の上の携帯が鳴った

レンだっ!

と携帯を取り電話に出て

「もしもしレン?もうすぐ帰ってくるんでしょ?

あのさ~教科書が意味不明だから訳も意味不明になってて困ってるんだ~

あと何分で帰るの?」

とレンに聞くと






電話から意外な答えが返ってきた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

初恋メロディー 双子蜜柑その5

初恋メロディー双子蜜柑のその5です。

高校ではなかったけど、中学の時に習った英語は変なのあったなぁ…

this is a pen とか…

うん、見れば分かるってゆう英語だったなぁ…

閲覧数:77

投稿日:2011/11/09 14:04:37

文字数:4,303文字

カテゴリ:小説

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