何だろう、この嫌な予感…と言うかどいつもこいつも全国配信で大変な事になってる様な…?俺大丈夫だろうか…。
「カカカカカ!最初の課題で痴漢行為を働いたにも関わらず何故か安定した人気を
誇るTHEチャラ男ことクラム様、メッセージが届いております。」
『見てるから頑張れー。』
『アハハハハ!全国配信で痴漢してやんの!』
『彼女♪彼女♪可愛い彼女♪よし、帰ったら赤飯炊いてお祝いだな!』
『やれば出来る子やなー!見直したでー!』
『チャラ男は嫌い!でもアンタは嫌いじゃない…ちょっとだけよ?ちょっとだけ!』
思いっ切り身内からじゃねぇかよ!アイツ等帰ったらぶっ飛ばす…!
「通り過ぎてんじゃないわよバカクラム!」
「ぐふぁっ…!!」
「もう!問題…ちょっと聞いてるの?!」
「おぅ…。」
「マルスダレガイ科の二枚貝。内湾の砂泥地にすみ、殻は丸みのある三角形で、殻長
8センチ位。殻表は滑らかで、黄褐色に褐色や紫色の模様のあるものが多い。北海道
南部より南に分布。養殖もされる物は?」
「…ハマグリ?」
「正解…。」
この問題絶対意味無ェだろ!主催者殴りてぇ!!!
―――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――
スピーカーの放送を聞く限り、多分質問ではなくメッセージを聞かせる事に重点を置いたんだろう。しかし私に質問や感想が来るとも思えないし、場所は教会を示しているな…さっさとスイッチを…。
「帽子屋…?何故貴方が?」
「お前にもメッセージは届いてる。」
束になった紙を渡されそれに視線を落とす。面白おかしく囃し立てている物から真剣な感想、一分解読不明の絵文字まで沢山の言葉が綴られていた。
「意外ですね。」
「それから、お前への問題はこれだ。」
流れた音楽はとても聴き慣れた物だった。
「Amazing Grace…。」
帽子屋の見せた一枚の紙にはこう書いてあった。
『もう直ぐ手術の日です。HPの紹介欄にハレルヤさんの特技は賛美歌と書いてあった
ので、もし歌えるのなら私の大好きなこの歌を歌って下さい。』
「ま、人助けだと思ってさ。」
「私の歌が?」
「それも良いんじゃないか?」
「判りました。貴方の伴奏と言うのが少々癪ですがね。」
「言う様になったじゃないか。」
教会の高い天井に音と歌が響いた。一人、また一人、教会に人が増えて来る。私の歌で励ます事が出来るのだろうか?私の存在は少しでも…何かを変える事が出来たのだろうか…?
「…ふぅっ…。」
一瞬の静寂の後、吃驚する程の拍手が教会に響いた。
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