身を擲（なげう）って落ちた先
青空のように　澄んだ海ではなかった
その先にあったものは　暗く
死の沼のような　深い海と小さな岩山

「ああ、終わる」　感じさせる寒さと痛み

落ちていく瞬間　見えたのは笑顔
あなたと見知らぬ女の笑顔
ぶつかる瞬間　見えたのは幸せ
あなたと私　幸せだった時間

誰にも見つかることなく　暗い
海を漂う私の死体はもう果てて
人知れず深い海に落ちて
泡ではなく　海の藻屑となりゆくのだろう

ああ、何故　私は生きていたのかしら

漂い消える私の中にあったもの
恨み　憎しみ　痛み　あなたへの
海の藻屑となり消える私には
もう　どうしようもないことばかり

どうして　あの時　見てしまった？
どうして　あの時　逃げてしまった？
どうして　私は　身を投げた？
どうして　私は　此処にいるの？

何故何故何故？　何故なのよ？　どうして？
あなたは　私を裏切ってしまったの？
何故何故何故？　何故なのよ？　どうして？
私は　こんなことになってしまったの？

私はあなたの事　恨む