何ひとつ(Nothing)

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BPM=85～92～95(～69)

曲・詞 : tmsy
歌 : 知声（Chis-A）

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「僕は何ひとつ出来やしない」
そう言って腐らせ続けた自尊心
愛されたいと願いながら
誰かを愛したいと思いながら
自分のことは嫌ってばかりで
近道から目を逸らし続けた

本当に僕は何ひとつ出来ないの？
そうだ
自分を見捨てることも出来やしない

飾り物のナイフを振りかざして
嫌いな自分を演じていた
自ら救いを求めなかった
そんな生き方楽しいかなんて
楽しいわけないだろ
こんな出来損ないでも灯る残光
探し歩く果てない回廊
僕は何ひとつ出来ないのか―

「僕は何ひとつ出来やしない」
そう言って立ち入り禁止の自己承認
認められたいと思うのに
誰かを幸せにしたいのに
書き投げ捨てた自己嫌悪の
ことばはもう数えきれない

自分だけが傷を負うならばそれでいい
だとしても
なぜ自ら傷をつけては泣いているの？

不要な敵対者を創り出して
自分を愚鈍に脚色していた
それが何も成さないことなんて
もう嫌なくらいに鮮明なのに
こんな出来損ないにも昇る暁光
行燈にし手探りの迷夢
僕は―　何ひとつ出来ないのか？

鏡の前に立って
自分の愚かさを嗤ってみては
なぜ泣いているの？
本当に見捨てるなら涙は出ないはず
まだ自分を信じていたいから
自分が嫌いで好きだから
くくった縄も　暗い永遠の微睡へと
悪戯に手招きする刃も
「要らないよ」と突っぱねてきた

自分のことは分かっていると
見え透いた欺瞞を振りかざしていた
見て見ぬふりをしていたくせに
何も分かっていないのに
そうだ君は何ひとつ出来やしない
自分の何もを愛せない君には出来やしない
割れて歪んだ鏡でも
自分を見つめて認めないといけない

僕は…僕は本当に　
何ひとつ出来ないのか？
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