「よろしくおねがいします!」
「こちらこそ、どうぞよろしく」
「ふふ、いい先輩そうで良かった。ヨロシクお願いします!」
なんだか、昔からの友達のようになじんでしまった、一同だった。
ここは、新進のデザイナーや、創業して間もない、将来有望な企業を支援する施設の「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」。
1階にあるティールームで、ここに入居するクリエイターたちが、楽しげに話をしている。
この春、新たに何組かが入居してくる。
いま、話をしている「レイム&パム」もそのひと組だ。
そして彼女たちに「先輩」と呼ばれた2人組は、「てんわ」というユニットだ。
今年で3年目の入居者なのだ。
おおやけの施設である、この「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」…通称「ニコビレ」。
ここでは、将来有望なクリエイターに、安い入居費で仕事の場所を提供している。
通常、入居期間は3年間なのだ。
「ここには、いろんな分野のクリエイターがおるから、仲ようすると、いろんな情報がもらえるよ」
にこやかに、「てんわ」のマコさんが言う。彼女はファッション・デザイナーだ。
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げるのは「レイム&パム」の、白堰鴒礼夢(はくせきれい・れいむ)さんだ。
●どんな商品を作ったの…?
「レイム、そんなに硬くならなくっていいって。“てんわ”さんは優しくていい方だよ」
彼女に笑って言うのは、彼女の相方の葉丸美優(はにまる・みゆう)さん、通称ぱみゅちゃんだ。
「そうそう、ぱみゅはよく判ってるよね」
うなずいて笑うのは、マコさんの相棒の、天菜ルナさん。
彼女とぱみゅちゃんは、フリマで共同で店を出したり、仲が良いのだった。
皆でいろいろ、話に花が咲いていると、ティールームの窓から、ニコビレの廊下をちらっと、誰かが通り過ぎくのが見えた。
「あ!デフォ子さんや」
指さして言うマコさんの声に、皆が視線を向けると、彼女は気付かずにすたすたと向こうへ去って行ってしまった。
「いまの方は?」
「うちらの友達の、デフォ子さんやけど…。彼女もここの入居者なの」
レイムさんの問いに、マコさんは答えて言った。
「そういえば、彼女、さいきんスゴク、不思議な商品を作ってしもたらしいという、ウワサなんよ」
「不思議な?」
レイムさんとぱみゅちゃんは、声をそろえて聞いた。
「ええ。ま、そのうちわかると思いますよ」
マコさんは言った。
●不思議なことが起こるの
「不思議と言えば、いま、雑貨の業界で、いろいろ、不思議なことが起こってるんですって」
ぱみゅちゃんは、思い出したように、身を乗り出して言った。
「“ギャラリーゆうひ”の、観月さんが言ってたの」
「何?不思議なことって。神隠し、とか?」
そう言って笑ったのは、ルナさんだ。
もちろんそれは、冗談だった。でもぱみゅちゃんはニガ笑いしただけで、あとは答えなかった。
「ふうん、でもね、釣られて言うわけじゃないけど、」
ルナさんは、声をひそめて言った。
「このニコビレでも、さいきん、ちょっと不思議なことが起こるのよ」(ノ゜ρ゜)ノ
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