曇る窓をなぞる指が 描き出す名前
抑え切れない想いを 湧かせて
鍵を掛けた心(むね)の扉 抉じ開けていく
押さえ続ける想いに 負けずに
幾度となく吐き出した 嘆きさえ
二人の燈を消せず 凍てつく
解かれた糸を手繰り あなたを追いかける旅
結末を拒むように 記だけを積み重ねていく
「二人の手と手を重ね 温もりに触れていたい」
そう願う度 切り離され 想いは隔離(はな)されていく
だけど 怨んだりしない
―あなたと 出逢った事―
蒼く朱く揺れる焔 二人を示し
求め合い 彷徨う影 散らして
積もる雪に埋もる足跡(きせき) 二人の証
混じり合い 形の無い 散り様
幾度となく掻き出した 傷みさえ
二人の燈を消せず 凍てつく
囚われた糸を解き あなたを追いかける旅
鬨の呼びかけも ひと時の優しさも 風に流す
縺れる足を あなたの手が支えてくれるから
諦めずに 駆け続けた 刹那の永遠(とわ)の中でも
だけど 後悔はない
―あなたを 愛した事―
愛したのが あなたじゃなかったら
冬に凍える雨に溶けていく この雪のように
二人が灯した燈も 消えていたかもしれないのに
解かれた糸を紡ぎ あなたに包まれる夢
始まりを拒むように 泪に塗れて 崩れていく
縺れる足を あなたの手が支えてくれたから
諦めずに 駆け続けた 最期が終わる瞬間(とき)まで
「二人の血と血を重ねて あなたを感じていたい」
凍てついた燈を 消せないまま 想いは隔離(とざ)されていく
怨んだりしない……後悔はない……
だけど 一つだけ想う
「出逢い方が 違っていれば よかったのに」
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