A1
衣を重ねては
縁(えにし)を結びませ
絡まる心と糸遊び
手繰りよせて灯す
綻びに微睡み
とろりこぼれる笑みの蕾
移ろう世に未練
咲かせて手招くは
艶やかなる残り香の色
名残を惜しむ髪
梳くたびに聞こえる
ささやかなる願いごと

B1
取り交わした契り違(たが)えず
繋いだ指を離さず
朧月の明かりだけ道標
湖の底にある御伽噺
語れば真になる言霊

サビ
愛しき彼方の水面(みなも)に
仄揺らぐ玻璃の桃源郷
透きとおる果ての追憶
舞い踊り惑う薄氷(うすらい)

春待てども待ち人来ず
泡沫に息の緒閉じて
旅ゆく麗かなる路
花に身をまかせて

A2
しがらみも忘れて
千歳を紡ぐのは
盲目の慈しみひとつ
優しく凪ぐ柳
風を纏って撫でる
何処かで鈴が鳴ってる

B1
現の境目もわからず
さまよえばもう帰れず
森の奥に佇んでいる陽炎
捉われた過去の痕(あと)薄くなぞり
綾なす走馬灯の儚さ

サビ
幽玄の雲にとけゆく
静寂に玻璃の桃源郷
一雫飲めばほろ酔う
滴る蜜は盃に

垂(しず)る音に吐息溢す
流れゆく花弁の行方
知るひとなどいないままに
福音は響いて

サビ
雨隠れの向こう誰そ彼(たそがれ)
面映ゆく涙雨降る
天の原(あまのはら)に過ぎゆく刻
幾星霜も織りあげて

サビ
極彩色の空唄う
永久(とこしえ)に玻璃の桃源郷
ささらぐは甘露
揺蕩えば
たおやかに眠るる


——ひらがな——
A1
ころもおかさねてわ
えにしおむすびませ
からまるこころといとあそび
たぐりよせてともす
ほころびにまどろみ
とろりこぼれるえみのつぼみ
うつろうよにみれん
さかせててまねくわ
あでやかなるのこりがのいろ
なごりおおおしむかみ
すくたびにきこえる
ささやかなるねがいごと

B1
とりかわしたちぎりたがえず
つないだゆびおはなさず
おぼろづきのあかりだけみちしるべ
みずうみのそこにあるおとぎばなし
かたればまことになることだま

サビ
いとしきかなたのみなもに
ほのゆらぐはりのとおげんきょお
すきとおるはてのついおく
まいおどりまどううすらい

はるまてどもまちびとこず
うたかたにいきのおとじて
たびゆくうららかなるみち
はなにみおまかせて

A2
しがらみもわすれて
ちとせおつむぐのわ
もおもくのいつくしみひとつ
やさしくなぐやなぎ
かぜおまとってなでる
どこかですずがなってる

B1
うつつのさかいめもわからず
さまよえばもおかえれず
もりのおくにたたずんでいるかげろお
とらわれたかこのあとうすくなぞり
あやなすそおまとおのはかなさ

サビ
ゆうげんのくもにとけゆく
せいじゃくにはりのとおげんきょお
ひとしずくのめばほろよう
したたるみつわさかずきに

しずるおとにといきこぼす
ながれゆくかべんのゆくえ
しるひとなどいないままに
ふくいんわひびいて

サビ
あまがくれのむこおたそがれ
おもはゆくなみだあめふる
あまのはらにすぎゆくとき
いくせいそおもおりあげて

サビ
ごくさいしきのそらうたう
とこしえにはりのとおげんきょお
ささらぐわかんろ
たゆたえば
たおやかにねむるる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

玻璃の桃源郷【曲:つうく=焼酎P様ご予定】

曲につきましてはつうく=焼酎P様にお声かけいただいている歌詞です。

※玻璃…「はり」。ガラスのこと。

タイトルは仮称です。
編曲の際の歌詞改変、調整は問題ありません。
また、対応も可能です。

閲覧数:829

投稿日:2024/09/07 20:19:28

文字数:1,299文字

カテゴリ:歌詞

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    ご意見・ご感想

    この度はご応募ありがとうございます!

    サッと読ませていただいた感じでも、
    単語力と熱量を感じました!
    読み込ませていただきますね^ ^

    2021/07/01 08:31:53

    • catacleco

      catacleco

      この度は素敵な曲へ応募させていただき誠にありがとうございます。
      さらに、見てくださいまして、心の底から嬉しく思います(^ ^)

      2021/07/01 11:50:40

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