白雪のなか 零れた紅の
椿の花に伸びた 細指が
掬いあげては 川に浮かべた
雪花のような淡い 恋でした

名前を呼ぶも ままならぬうち
いつしか桜花が 背中押し
きっと帰ると ゆびきりをして
あなたと道を分けた 春でした

隔たるものは 距離か心か
もの思う この宵闇に
ただ ただ 愛し



君を護るに この手のひらは
小さすぎるものだと 知りながら
彼岸花散る 日暮れの空へ
元気でいるだろかと そればかり

季節は巡り もみじを背負い
あなたの待つ町へは まだ遠く
金木犀よ 伝えておくれ
雪どけのころ会いに 行きますと

桜の下で また会えたなら
この先を 共に行こうと
その時 言おう


春遠からじ 風の日に
届いた文は
ただ簡素にも 旅立ちを 
無慈悲に告げて ああ あなたは・・・


花を手向けた 雪原はいま
涙を誘うように 温かく
あなたの好きな 椿の花は
そちらでも色付いているでしょうか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

花の下にて

修正終了。
イメージは野菊の墓。

閲覧数:127

投稿日:2009/10/07 23:00:51

文字数:407文字

カテゴリ:歌詞

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