私は病室を出た。
そこには、心配そうな顔をした神威さんの姿があった。
「未来の君は…死んだ、のか」
「…まさか、自分が死ぬ瞬間に、立ち会うなんて、思って、なかった」
私は泣いた。
私の頬を、涙が伝う。
傍には、神威さんがずっと居てくれた。
「それで…私は、どうすればいいんだろう。結局、帰る方法はわからなかったし…」
「大丈夫だ。その方法がわかるまで、傍に居る」
「…お仕事ありますよね?」
「毎日、暇だから大丈夫だ」
「逆に大丈夫じゃないですよね、それで食べてけるんですか…」
「大丈夫だ。」
むしろ心配になるが、その優しさが嬉しかった。
と、そこへ。
「…クワタ」
クワタが私の頭から、肩に降りてきた。
そういえば、クワタが居たこと忘れてたや(ぇ
その時、たまたま私の涙が、クワタに触れた。
瞬間
「――っ!?」
再び、眩いほどの強い光が、私を包んだ。
そして、目を開けたときには、
―――いつもの風景に、包まれた。
*グミ視点* 元の世界
「帰ってきたんだ…」
あの後神威さんは、どうしているのだろうか。
私がそれを知る権利は、ない。
向こうの世界では夕焼けが見えていたけど、こっちの世界では、まだ空は青かった。
朝だろうか。
…ということは、学校に行かなきゃなぁ。
学校に着くと、まだあまり人は居なかった。
時計を見ると、まだ6時。早い。
自分の教室に入ると、そこには知っている人影があった。
「…がくぽさん?」
どうしてこんな早くに?
「グミ!?」
「どうしたのそんなに驚いた顔をして…ていうか、グミって言った?」
「何暢気なこと言ってるんだ。お前、三日間行方不明だったのに!」
「え?三日間?」
一日しか経ってないような気がする。
いや、向こうの世界では半日しか過ごしてないけど…
「どこ行ってたんだよ。心配したんだぞ」
「…未来の世界に、行ってた」
「え?」
「不思議な経験をしたけど、沢山の人に会えたよ。」
「え?グミ、何言ってんだ?」
「…50年後の世界に、タイムスリップしたの」
「はい?」
神威さんは、意味が分からないという顔をしている。
でも、いいの。私が分かっていればいいから。
「グミ…?」
「えへへ。がくぽさん、
――ただいま!
心配かけてゴメンね」
もういいの。何も辛くない。
たとえ、好きな人に恋人ができようが、友達として接することができるから。
また、新しい恋をすることも出来る。
だから、私は
自分の人生を、精いっぱい、楽しく生きていくよ。
たとえそれが、辛く苦しく、悲しい道だったとしても。
だって、私は独りじゃない。
みんなが居るから。
…HAPPY END
コメント1
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姉音香凛
ご意見・ご感想
ついにオワタアアアアアアアァアアア←
なにこの泣ける話...(ノ_・。)
素晴らしいっ! 拍手を送ろう!(何気に上から目s((おい
終わり方最高!! あたしのお気に入りに決定!! ((大絶賛中←
っていうか「まだ青い空の色」って環境の事かと思っtt(黙 れ ☆←
2011/10/23 06:30:57
ゆるりー
おわっちゃったよおおおおおおおお←
この文章より原曲のほうが泣けるよ…
拍手ありがとうっ!←
お気に入りありがとうっ!大絶賛だなんて…冗談がお上手で((
環境という発想はなかったn(←
2011/10/23 10:10:00