初恋メロディー 未来音符 そのにー
うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ス、ス、ストーカーだぁぁぁぁぁ!!!!
そ、そうかっ!だから私にサッカー部のマネージャーにならないかって
言ってきたんだっ!!
流香先輩の名前を出して私を安心させようとしたんだっ!!
な、何て人だっ!!こ、怖いよ!!
私が海斗先輩、もといストーカーから少しずつ離れていくと
「ん?どうしたの?たこ焼き食べないの?」
何も気にせず私に話しかけるな!!このストーカー野郎!!
「な、な、なんで私がたこ焼きを好きってこと知ってるんですか?
まさか、す、ストーキングでもしてるんですか?」
かなり怯え、距離をとりながら尋ねる。
視界の端の交番を見ながら、
交番までは道路を渡って100mぐらいか…
あぁでも相手はサッカー部だし、走って逃げらんないよぉ…
お巡りさん助けてくださいっ!!
どうしよう…どうすればいいの?
そうだっ!!
こーなったら合唱部で鍛えた声で叫ぶしかないっ!!
なめるなよ?こちとら中学、高校と4年も厳しい練習に耐えてきたんだ。
一人の声で体育館を支配しろ!!がモットーの合唱部だぞ、叫んでやるっ!!
ムカつく先輩達に今だけは感謝だ!!
私が高速の思考で叫ぶとゆう結論を出したとき、
「違う違う違う違う違う違う!!
流香先輩から聞いてるのっ!!少し君のこと知っているのっ!!
ストーキングなんかしてないしてない!!」
と、ストーキング野郎が叫んだ。
な、なんでここで流香先輩が出てくるの?
「流香先輩からって、な、なんですか?」
疑惑の目をストーキング野郎に向ける
「俺と流香先輩は家が近くだったから、子供のころからまぁまぁ話してたん
だよ。同じ高校になったから駅とかでもよく会ったりして話をしてたの!
そんで流香先輩はいっつもたった一人の後輩の君の事をよく話してたの!」
ストーキング野郎が慌てて弁明するが
流香先輩とコイツが知り合い?
嘘くさいなぁ…
じと~とした目で見ていると
「ホントだよ本当!!
ほらっ!携帯だって知ってるでしょっ!!」
と言って携帯を見せてきた
あっ本当だ。流香先輩の番号とアドレスだ…
「あぁ…そうでしたか。それはすみませんでした。」
そう言ってストーキング野郎、もとい海斗先輩に頭を下げた
「誤解が解けて良かったよ~
ほらほらたこ焼き食べて。おいしいよね、ここのたこ焼き」
と言ってもぐもぐたこ焼きを食べる海斗先輩
「はい、じゃあいただきます」
海斗先輩のように私もたこ焼きを食べ始めた
うんうん、おいしいおいしい。うんまっ!
たこ焼きを食べながら流香先輩としていた話を海斗先輩が話してくれた。
『ミクがいて私達がいるから、中学のときみたいで嬉しい』
『2年も1年もミク以外はやめちゃったから、みんな本当は寂しいの。
でもミクだけは残っててくれて、みんな本当はミクに感謝してるの』
『多分、私達がいなくなった後、合唱部は潰れちゃうかもしれないけど
それでもいいと、本当はみんな思ってるの。
でもミクの前では怖い先輩でいなきゃいけないから、
、
みんなは「合唱部を潰すなよ」って言ってるの。』
流香先輩達……そんな風に思ってたんだ……
話を聞いてるうちに少し涙ぐんでしまった。
もう少しだけ合唱部…頑張るかな…
まぁすぐにくじけると思うけど、だって誰も合唱部に入んないんだもん…
たこ焼きを食べ終わると海斗先輩が
「じゃあ俺はここから電車だから」
と言って駅を見ると
ただいま○○駅で起きました人身事故により、上下線の運転を
停止しています。お急ぎのお客様には……
駅から電車が動いてないことを知らせるアナウンスが聞こえてきた。
「マジで?本当に電車が事故ったの?」
海斗先輩が驚く
「だからさっき言ったじゃないですか、電車が事故る夢見たって」
今朝見た夢が正夢になった…
よくあることだから特には私は驚かないけど…
「…まさか本当になるとは思ってなかったんだよ…」
私の方に振り返りそう言うので
「ちなみに…」
「?」
「夢では1時間ぐらい電車が止まっていましたよ。
どうしますか?」
「……歩いて帰るよ」
「そうですか…じゃあ私はこれで。たこ焼きご馳走様でした。」
ペコッと先輩に頭を下げ、歩き出す。
流香先輩達のことが知れて良かった。
でも先輩、合唱部は駄目かも知れませんよ?
だって皆、合唱部の練習がキツイって知ってるし、先輩達の怖さに
尾ひれ背びれがついて、みんな合唱部のことを怖がっています。
肉体改造する変態達…って噂を聞いた事があります。
でも、噂に負けずあとちょっと頑張ってみます。
そしたら私が違う部に行くことを許してくださーい!
心の中で決意と謝罪を先輩達にして家に向かうと
てくてくてく…
ん?
何だ?
てくてくてく…
なんかずっと誰かがつけてる気がする…
気のせいかな?
てくてくてく…
いや、気のせいじゃない
まさか……
本当のストーカー?
幸いまだ人通りが多い道だから平気だけど、住宅地に入ったらヤバイ!
襲われたらきっと声が出なくなるだろうし、意外と人が歩いていないはず…
なら今のうちにそれとなく確認するしかないか…
よしっ!
「誰だっ!このストーカーめっ!!」
一気に振り返ってついでに叫んだ。
周りの人が皆一斉に私の視線の先を見た。
そこには…
「海斗先輩!?何やってるんですか?」
苦笑いしている海斗先輩がいた。
「だからストーカーじゃないってさっき言ったじゃん…」
「え?でも何で先輩がいるんですか?
帰ったんじゃないんですか?」
「だから流香先輩と駅が同じってのも言ったじゃん…覚えてない?
俺も○×駅だよ…」
そういえばそうだった…
流香先輩は○×駅だった…
私が降りる駅の一つ先じゃん
「あぁ…そうでしたね。それはすみませんでした。」
私と先輩が普通に話してたので、周りの人もなんだ同じ学校の先輩か、と
私達のことを気にしなくなった。
「でも、なんで私に声かけなかったんですか?」
「いや…声をかける前にスタスタ歩いてったから…
だから…なんか…タイミング外しちゃって」
「そうでしたか…」
それでも声かけられると思うんだがな…
「まぁ…じゃあ…一緒に帰りましょうか…」
「うん」
私がそう言って振り返ろうとすると、
キキッー!!
「きゃっ!」
「危ねぇ!」
海斗先輩が手を引いて、自転車にぶつかりそうになった私を助けてくれた。
「危ねぇなぁ…もぉ」
ぶつかりそうになった自転車は止まりもせずそのまま走っていく
「あ、ありがとうございます、た、助かりました。」
怖かったよ~
マジで怖かったよ~びびった~
「君も気をつけなね」
「あっ、はい、すみません、ホントありがとうございます。」
っ!!
向き合って自分の手に気付く
「あの…先輩…」
「ん?何さね」
「手ぇ…離してもらえます……か?」
ヤバイ!!
男の人と手繋いだこと無いから顔が!!
「あぁ…ごめんごめん」
手は離れたが私の顔が…
「顔……真っ赤だよ。」
うるせぇぇぇぇ!!
言うんじゃねぇぇぇぇぇ!!
このバカ野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
スルーしろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
初恋メロディー 未来音符その2
初恋メロディー未来音符のその2です。
やっぱミクはツンデレ…か?
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kurogaki
おにゅうさん&ピノキオPと聞いて。
お2人のコラボ作品「神曲」をモチーフに、勝手ながら小説書かせて頂きました。
ガチですすいません。ネタ生かせなくてすいません。
今回は3ページと、比較的コンパクトにまとめることに成功しました。
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BPM=156
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