愉快な　君のドグマで
僕は囚われて　羽交い絞めなんだ

例えば　それは檸檬の
テイストなんだって　もう凡庸なんだ

非才　鈍才　10の指で描く　ノーマル
君のメンタリティ　奏でたくて　必死だよ
神様　気紛れ　とうまきに弾けたピストル
耳を　塞げ

Ah 手遅れ　賽は投げられた
異観　如何　遺憾　（いかん　いかん　いかん）瞳に口惜し涙
子供騙し　飛んだタイラント
減らず口　叩いたって　お手玉されるのは　僕

あまねく　ぬるい五月雨
かたぶく蝙蝠（こうもり）と　君のアングル

惑えば　これが檸檬の
テイストなんだって　もうお手上げなんだ

雨粒　きらきら　等間隔　淡いディスタンス
馬鹿なアイロニー　濡れる肩　いとしいよ
「そろそろ止むかな」と名残惜しく　呟いた
笑わないで

そう、手遅れ　気付かなくていい
僕のシンパシィ　無様な戯言とか
どうせ君は　腕組み足組み
口の端上げて　笑むだろう　いやに澄んだその瞳（め）で

雨上がり　空が零れる
都合よく　虹なんて出ないけど
これ以上　何も望まないよ
貪欲なのは　君だけで　十分

Ah 手遅れ　賽は投げられた

そう、手遅れ　気付かなくていい

もう手遅れ　恋が落ちて来た
私案　試案　思案　モラトリアムが叫ぶ
上目遣い　見縊られた視線
どうしようもない　こんな君　キライになれないなんて

おもえば　きっと檸檬の
テイストなんだって　嫌に明晰なんだ