―忌わしき魂

そう呼ばれても、あまり悲しくなかった

むしろ、嬉しかった。

『吸血鬼』である私が

忌わしくないはずがないから。

KAITO様?本当は厭なんでしょう?

吸血鬼である自分が。

本来は人間として産まれてくれば良かったと

そして、あの緑髪の少女と共に生きていきたかったと。

なら、何故。彼女の血を吸いませんでしたの?

聖職者の血は、上等な赤ワインと同等と仰せられていたのは貴方だったはず。

なのに、吸わなかったのは

やはり彼女に情が芽生えていたのですね。

嗚呼、御労しや、KAITO様とあろう御方が

あんな小娘に情が芽生えるなんて。

「彼女に何をする気だ。」

KAITO様のお望み通り、彼女を吸血鬼にしてくるんですよ

「彼女には。彼女には手を出すな。彼女には有りの儘の一時を過ごして欲しい。」

そうですか?でも、彼女はKAITO様とは正反対のことをお考えの御様子ですが?

「俺の命令に逆らうのか。ルカ。」

滅相も御座いませんわ。

「なら従え。彼女には手を出すな。」

・・・承知致しましたわ。KAITO大王閣下。

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思惑。

Vampireルカの思惑。

KAITOにやっぱ絡むんだね。

閲覧数:145

投稿日:2009/05/04 10:22:51

文字数:480文字

カテゴリ:小説

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