あのあと夕方になってからみんなで屋敷に向かった。
ミク姉が袋いっぱいになにかを買っていた。

リ「ミク姉…その袋何が入ってるの？」

ミ「えー？　これはメイド服とかぬこみみとか～」

やっぱり気のせいじゃなかったようだ…
ミク姉、誰に着せるつもりだ。まさか自分で着るのか！？

カ「あ、ほらお屋敷見えてきたよ」

レ「昼間と違ってだいぶ暗いから、屋敷の明かりがなんか不気味な感じがする」

グ「だよね…。さ、中に入りましょう！！」

門を抜けて、庭をとおり玄関に着いた。

ミ「なんか怖いね。雰囲気が…」

グ「そうね」

玄関の前にいたら急にドアが開いた。

ガチャ

グ「ッ！？」

ミ「うわっ…！？」

テ「みなさん、来てくれましたか」

カ「な、なんだ…テトさんかー」

ミ「びっくりした…」

テ「あ、それはすいません。メイコさんが待ってますよ…ヒソ…というか暴れていますよ…」

レ「何か言いましたか？」

テ「いっ、いえなにも！」

なんかテトさん隠してる？　まあいいや。
テトさんは先ほどと同じようにメイコさんのいる部屋まで案内してくれた。

テ「メイコさーん…入りますよー」

メ「どーぞー」


ガチャ


バリーンッ！

カ「う゛っ」

テトさんがドアを開けた瞬間何かが飛んできて、兄さんの顔面に直撃した。

レ「ちょ、兄さん！！」

グ「大丈夫！？」

飛んできたのはお酒のビンだった。
兄さんは倒れこんでしまった。気絶したみたいだけど…

メ「…あ、ごめんね…？　誰か！お酒追加でー」

あれ？　なんかメイコさんが変だ。昼間のときと全く違う。

テ「申し訳ありません…カイトさん…。メイコさんはお酒を飲むと人格が変わるんですよ…」

先にそれを言え！！

メ「酒をもってこい！！！」

ビュンッ！！
バリーンッ！！！

またメイコさんがビンを投げた。全く…荒々しい人だ…。
ここにいると危険じゃないのか…？

ミ「メイコさん！！」

突然ミク姉がメイコさんに話しかけた。一体何をするつもりなんだろう？

メ「なに？」

ミ「ショタは好きですかー？」

！？　いきなり何を言い出すんだ、ミク姉は。

メ「大好きよ～」

テ「えええぇー！　普段はそんなことに全く興味なさそうなのに！」

やっぱりこれも、お酒のせいなのか…。いや、お酒のせいだと信じたい。

ミ「レン！　コレを着なさい！」

ミク姉が袋から、メイド服を取り出した。レンもあんまり嬉しそうじゃない。

レ「い、いやだ！！　俺はショタじゃない！」

グ「レン！　コレを着ないとダメよ！」

レ「しかるとこ間違ってるよグミ姉！！」

グミ姉まで調子に乗り出したのか…

テ「そうですよレンさん！　あなたがコレを着たら、メイコさんもおとなしくなるはずです！」

レ「そ、そんなこと言われても！」

ミ「いいから！」

レン…かわいそうに…。でも私もレンのメイド姿見てみたいかも…。あ、今のはナシ。

レ「ーっわったよ！　着ればいいんだろ！　着れば！」

テ「じゃあ隣の部屋で着替えてください♪」

レ「なんでテトさんも嬉しそうなんだ…」

レン…乙。
なんかメイコさんも楽しそうな笑顔だし…。ミク姉はカメラ持ってるし…。なんなんだ！



レ「着替え終わったよ…これでいいんだろ？」

カシャ

レ「！？　ミク姉！　なに撮ってんだよ！」

レンは恥ずかしそうに顔を赤く染めてる。かわいいと思った私は負け組みなのか…？

メ「かわいいー！　ミクさん！　その写真あたしに売って！」

カ「僕も！」

さっきまで気絶していた兄さんも復活した。凄いな…

メ「こんなにかわいいものがあったのね…。酒よりもいいものだわ！」

メイコさん…変な道を歩まないでください。といいたかったが、まあ、本当にかわいいんだから仕方ない

レ「みんなの馬鹿ァー！」






テ「コレを期に、メイコさんの酒癖はよくなったとか、なってないとか。」

レ「ずいぶんと適当だな…」

テ「いいんですよ！」