朝起きると、白い猫と目が合った。


目が覚める少し前から、そいつの気配を感じていた気がする。

そいつは目を逸らして、遠くへ行こうとする。


「待ちなさい」


ピクっと動きが止まり、綺麗な長い尻尾が柔らかく上がり、そいつが振り向いた。

何か言っている気がする。

喉から発するものではなく、鋭く綺麗な目で何か言っている。

彼なりに何か訴えている。


「どこ行く」


彼は少し困った顔をして、どこかへ行ってしまった。


 
 ~南国在住、定年を迎えた63歳独身爺 相田諒介の気まぐれ話~

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【猫】~南国在住、定年を迎えた63歳独身爺 相田諒介の気まぐれ話~

猫ってやつは、いつもそう。

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投稿日:2018/12/27 00:59:55

文字数:250文字

カテゴリ:小説

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