そして、ワンオフのミクのバースデーライブの初日を迎えた。ここは会場近くのホテルの一室。そこでミクたち六人が円陣を組んでいた。
「…みなさん、おはようございます」
『おはようございます』
ワンオフのミクの言葉にこたえて、他の五人が言葉を発する。
「今年も無事、私のバースデーライブを迎えることができました」
静かに聞く他の五人。
「今回も会場も満員で、会場以外からもライブに参加されるお客さんが多数いらっしゃるそうです」
ワンオフのミクが続ける。
「…これからのライブ、気を抜かずに、最後までベストをつくしましょう」
「当然じゃん」
「…レン、茶々入れない」
口を挟むワンオフのレンに、呆れたように言うワンオフのMEIKO。
「今年の私のバースデーライブ、最後まで頑張っていきましょう」
『おー!!』
六人が参加するライブではライブ初日の朝にこうやって円陣を組んで気合いを入れるのがいつの間にか習慣になっていた。円陣をとくとミクが部屋の何もない空間を向いて、指を指す。すると指の先に雅彦が現れた、もちろん仮想で、雅彦自身は家にいる。服装はいつもよりややフォーマルだが、動きやすそうだ。雅彦の方は、ワンオフのミクが連絡してくるのを予期していたらしい。
「雅彦さん、おはようございます」
「ミク、おはよう」
さわやかな笑顔でこたえる雅彦。
「…ミク、いよいよだね」
「はい、雅彦さん」
「雅彦君、もう出かけるの?」
ワンオフのルカが口を挟む。
「はい、もうミクのバースデーライブの会場に向かいます」
「マサ兄、気をつけてね」
「リンちゃん、ありがとう」
「雅彦君は全公演に行くんだよね?」
KAITOが尋ねる。
「そうですね。僕も途中でバテないように、ペース配分を考えないといけないですね。では、みなさん、成功を祈っています。…ミク、頑張ってね」
「はい」
笑顔でワンオフのミクがこたえる。そうすると雅彦が消えた。ミクのバースデーライブの場合、円陣の後に雅彦と会話するのもやはり恒例になっていた。
「…行きます」
雅彦の姿が消えると、ワンオフのミクは柔和な表情を真剣な表情へ切り替える。それにあわせるように他の五人も表情が切り替わった。
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