在り来たりな手ではこの心は埋まらない
無駄な努力や我慢なんてしなくていいよ
そんな安い台詞で僕は案外救われている
何もやりたくない日々に飲み込まれては
テレビやネットを漁って過ごしてばかり
思うようには進まない話を言いくるめる

余計な心配で落ち込まないでと思っては
生温い小部屋でうとうとと眠ってしまう
期待なんて実現しなくても生きていこう
何度も泣く度に強く生きていこうと誓う
欠けている自分に何が当てはまるのかを
知らない日々は痛く苦しく辛いけれども

塞ぎ込んだ小さな世界が全てな訳ないさ
傷つけ合って守る孤独はやるせないよな
孤独と引換の自由ならばどこへも行こう

薔薇色の日々に恋焦がれ胸の奥は燃える
生きている理由がある故血潮が疼き鳴る
振り向いた後に広がる過ぎ去りし季節は
背中を押すように募る一生を歩んだ軌跡
泡沫の日々に漂う夢を瞳に焼き付けたら
振り回されても構わず夢中になれるよな


自分を信じ勝てなくても負けないように
途切れ途切れに立ち止まっていたとして
それで何かを失う事にはそうはならない
退屈な不条理を糧にして殻を破ればいい
他人事よりも大切な扉を開く言葉を掴め
理屈を捨てたら生まれ変わるのは単純さ

贅沢よりも奇跡が欲しいならそうしなよ
素敵な夢は現実を見たら終わる訳でない
過ちを気にしてどんな運命が見つかるの
求めすぎたら大事な事を失くす訳でない
脈打つ衝動をなくせば熱くなれないよな
死にたいは生きたいってのと同じなんだ

目指すは日々の無常を越えた永遠の彼方
故に使い果たす仮初めの時を溺れない儘
世間の思惑に愛が汚れる前に先へ進もう

口を塞いだ台詞を抑え飼い慣らしたとて
いつか報われるのなら直ぐ証拠を見せて
絶望が全てを蝕む前に引合いにしてくれ
何もない日々なんてどこにもないんだな
どんな事にも多分意味も価値もあるんだ
お互いの続きをまた一緒に見つけようよ