地獄の業火が瞼の奥で揺れる。
わたしはここで独り。
案ずる者もなくば、嘲る者もない。
死んだような静寂の中。
淡雪となった貴方の残像。
融け消えてしまう。その前に、
わたしの穢れた掌で、受け止めてあげましょう。
尽くすことが愛じゃない。
従うのが愛じゃない。
誰も知らないわ。本当の愛なんて。
イマジネーションに耽り、現(うつつ)を忘れているの。
貴方に逢うたびに疼く傷痕。
重ねた刻(とき)だけでは、
この想いを消せない。
世界の終わりが心の奥で分かる。
貴方もそして消える。
惜しまぬ者なけれど、悲しむ者ありて。
冷えた躯 抱いてあげたい。
幻となったわたしの想い出
貴方と消え逝く。その後に、
瓦礫に一輪花が咲き、語り継がれるでしょう。
繋いだ手は永久(とわ)じゃない。
交わすそれは熱じゃない。
誰も見てないわ。真実の世界など。
イマジネーションに酔って、真(まこと)を失くしているの。
わたしに逢うたびに見せる優しさ。
刻んだ刻(とき)止めるは、
その姿と微笑み。
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