夜が鳴いている
君に告げている
誰も気付かない
憂いは満ちていく
焔も灯せない
静かな時の中
窓辺に寄り添って
暗闇をなぞった
もう遅過ぎた世界で まだ
遂げられることはあるのか
夜更けが迫るから
身動きが取れない
堅く閉ざされた門の
鍵は無くしたまま
鼓動の音だけが
響いた胸の中
確かにあたたかく
苦しみを拭った
ああ境目が消されたなら
何処までが世界なのだろう
夜更けに捕まって
息継ぎもできない
孤独を支えたものが
この闇だったと知った
押し潰されそうで
憧れに沈んでも
優しさが上を指すから
流れに逆らえない
零れた墨のように
深まる夜の中
一つに重なった
輪郭を残した
ああ其処に世界があるなら
届かない果てはないのに
夜更けに捕まって
息継ぎもできない
孤独を支えた闇が
影と向き合うまで
夜更けが迫るから
身動きが取れない
堅く閉ざされた門を
開ける時が来るまで
鍵は無くしたまま
夜が鳴いている
君に告げている
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想