第一章
『アイス』
フワフワとまるで海の中を漂う俺。
あぁ、此処は何処だろう・・・・・・・。
電子回路を伝っていくと一枚の扉が目の前に現れた。
恐る恐る手を伸ばして、俺はそのドアを開けた・・・・・・・・・・。
「はぁ」
私は溜息をつきながらインターネットを覗いていた。
扉の向こうでは母親の金切り声が聞こえる。
「麻美、貴女学校はどうするの!!?」
「五月蝿い!」
バンッと枕を投げつける。
「私はもう学校に行きたくないの!!」
放っておいて!そう叫ぶと足音が遠ざかっていった。
私は頭を押さえながらPCを見つめた。
「・・・・・・学校に行かなくても・・・・生きていけるもん」
そう言って私はドアの前に落ちている枕を取った。
学校に行かないまま5ヶ月が過ぎた。
仲が良かった友達が持病のためで入院、それからあまり学校が好きじゃなくなったというのもあるが。
「あんなところに行きたくない」
呟いて私は机の上のダンボールを見つめる。
中に入っているのは通販で買ったものばかり。
その中から今流行りのVOCALOID。
歌を歌わせる事ができるソフトだ。
「そう言えばアレから全然開けてない・・・・・・・・」
買った初日にインストールしてみたが使い方が分からないまま放置していたのを思い出す。
暇つぶしにはなるだろうと私は『KAITO』と書かれているディスクを取り出してPCでインストールした。
「あ、アイス買ってたんだっけ」
もう直ぐ冬になろうと言う時に私はコンビニで買ってきていたアイスの存在を思い出した。
自室にあるミニ冷蔵庫からアイスを取り出す。
PCの前に戻って蓋を開けた。
「アイス・・・・・・」
声が聞こえて辺りを見回す。
しかし、この部屋には私しか居ない。
幻聴かと思って私は画面の方に目をやった。
「アイス、ください」
其処にはPCの画面から上半身だけを乗り出して私の手元にあるアイスをキラキラした目で見つめる青い髪の男性がいた。
「アイス」
今にもヨダレが垂れてきそうなほどに口を半開きにして私を見つめる。
「き、きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「ふ、ふえぇぇぇぇぇぇ!!!」
何時もは静かな私の部屋に、大きな悲鳴が木霊した・・・・・・・・・。
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