ピピピピッ、ピピピピッ、ピピッ……。
音のなる物を手探りで探し、音を止める。
そして、目を開ける。
メ「起きないと。」
そう言いながら、もう一度眠ろうと閉じようとするまぶた。
メ「ダメダメ。このままじゃ、寝ちゃうわ。」
慌てて起き上がり、背伸びをする。
メ「みんなのために朝ごはん作らなくちゃ。今日はなにがいいかしら?久々にあれでも作ろうかしら?」
メ「とりあえず、なにがあったか確認してからの方がいいわよね。」
部屋を出てリビングの方へ
メ「あら?こんな時間なのにすでに誰かいるのかしら?」
メ「珍しい早起きさんはだr……」
ル「メイコ!?ちょっと、そこで止まって!」
メ「え?えぇ、わかったわ。でも、どうして?朝ごはん作らなくちゃいけないから用事なら早く済ませてちょうだい。」
ル「二人ともわかってるわね?わからないことあったら私に連絡、いいわね?ほら、それも早くしまって!」
カ「うん!任せてよ。」
メ「あら、マスターとカイトも起きていたのね。おはよう。」
カ「メイちゃん、おはよう。」
マ「おはよ。」
メ「それで?作戦会議は終わったかしら?そろそろ動きたいのだけれど。」
ル「えぇ、もう大丈夫よ。終わったし私は一眠りしてこようかしら。」
メ「ルカ?もう朝よ?早起きするのはいいことよ?それに丁度いいわ。朝ごはん作るの手伝って。」
ル「え、えっと。カイトが手伝いたいって言ってるし、私は遠慮しとくわ!」
メ「あ!こら、ルカ!もう、本当に逃げ足だけは速いんだから。」
カ「あはは。それじゃあ言われた通り僕は手伝おうかな。」
メ「あら、いいの?ありがとう。」
カ「今日の朝ごはんはなににするんだい?」
メ「確か賞味期限がもうすぐきれそうなのが……あった。今日はこれにしようかしら。」
カ「それは?」
メ「じゃじゃん。ホットケーキミックスよ。」
カ「うわぁ、いいね。バターにたっぷりのメープルをかけて……想像しただけで美味しそうだね。」
メ「マスター、朝からホットケーキでもいいわよね?」
マ(頷く)
メ「それじゃあカイトは生地を用意しといて。」
カ「任せて。」
メ「えっと、フライパンとフライ返しは……あった。あとは、濡れた布巾と、みんなのお皿にフォークやナイフも準備しないと。あと、あれも必要よね。」
カ「よし、混ざったかな。メイちゃん、生地出来上がったよ。」
メ「ありがとう、バッチリね。それじゃあ後は私に任せて頂戴。」
カ「楽しみだな。メープルに蜂蜜も用意しておいた方がいいよね。蜂蜜ってどこにあったけな。」
メ「そこになかった?」
カ「ここ?どれどれ。あ、あった。他になにかないかな。あ!アイス乗っけるのも美味しそうだな。」
メ「シンプルでもいいんじゃない?」
カ「う〜ん、どうしようかな。まぁ、僕のアイスがなくなるのも困るし今回はいいか。」
カ「準備オッケーだね。メイちゃん、他になにかあるかい?」
メ「んー?特に今はないと思うわ。また焼き上がったら呼ぶからその時にお願いするわね。」
カ「わかった。」
カ「それじゃあ、マスター。今日は頑張ろうね。そんなに難しいこともないだろうから大丈夫だとは思うんだけど、やっぱり緊張しちゃうね。」
マ「そうだね。」
カ「メイちゃん喜んでくれるといいな。」
マ「それよりも、メイコがいない家の方が心配かな。」
カ「あはは。きっと大丈夫だよ。みんななんだかんだ言ってしっかりしているし、がくぽやグミも来るから問題ないと思うよ。それに僕も途中で帰ってくるし。」
マ「まぁ、どうにかなるよな?」
メ「カイト、マスター、いいかしら?」
カ「はーい。」
メ「それ運んで頂戴。」
カ「まかせて。」
メ「やっぱり、みんなの分を焼くとなると大変ね。あ、カイトとマスター今日用事か何かあるの?それならそれ先に食べちゃっても問題ないわよ。まだまだいっぱい焼くし、みんなのを待ってちゃ時間がないでしょう?」
マ「いや、急ぎではないから大丈夫だよ。」
カ「そうだね、それにメイちゃんがいないといけない用事だから。」
メ「私が?なにも話を聞いてないのだけれど、急遽入った仕事とかかしら?」
カ「仕事ではないけど、秘密のミッションってところかな。」
メ「……まぁいいわ。それなら、みんなを起こしてきてくれる?ルカは今寝に行ったところだからおこさなくていいわ。頼めるかしら?」
カ「あぁ、任せて。それじゃあ起こしに行ってくるよ。」
メ「ええ、頼んだわよ。……それで、マスター?なにを企んでいるのかしら?あんな朝早くから集まって作戦会議をしていたことに関係しているのでしょう?」
マ「うん。まぁ、でもすぐに答えはわかるよ。楽しみにしといて。メイコにとっていい日になると思うから。」
メ「??まぁ、マスターが言うのならきっといい日になるわね。」
カ「起こしてきたよ。みんな用意してから来るって。」
メ「ありがとう、カイト。丁度焼き終わるわ。これで完成。ルカの分だけ別にしておかないとね。」
カ「持ってっていいかい?」
メ「ありがとう。お願いするわ。」
ミ「おはよぅ……。スンスン、甘い匂い?わぁ、もしかしてホットケーキ?」
メ「ミク、おはよう。そうよ。」
リ「ホットケーキ!?本当?」
レ「みんなおはよう。」
メ「リンとレンもおはよう。」
リ「あ、そうだ。おはよう。」
ミ「リンちゃんとレンくんもおはよう。」
リ/レ「おはよう。」
レ「あれ、すでにマスターとカイトが座ってるなんて珍しい。」
リ「本当だ。珍しいね。」
カ「今日は秘密のミッションがあるからね。」
ミ「秘密のミッション?……ああ。」
メ「ほらほら、そんなことよりもあったかいうちに食べちゃいましょう。」
ミ「確かに、こんな甘い匂いを目の前に我慢なんてできない!」
リ「美味しそう。」
レ「リン、まずはいただきますしないと。」
カ「そうだね、それじゃあみんないいかい?いただきます。」
「「「「「いただきます。」」」」」
メ「どうかしら?上手く焼けてたかしら?」
リ「うん!美味しい!」
メ「よかったわ。」
ミ「甘くておいしぃ〜」
レ「そういえば、ルカは?まだ寝てるのか?」
カ「昨日から色々と忙しかったみたいで、さっき部屋に寝に行ったんだよ。」
ミ「さっき?まぁ、今日くらいは仕方ないか。」
リ「計画は完璧なの?」
カ「一通り大丈夫だと思うよ。」
メ「あらあら、もしかして私だけが仲間外れなのかしら?」
ミ「そんなつもりじゃ……!!」
メ「うふふ、いいのよ。みんなが楽しそうに話してるのをみてるだけでも私は十分よ。」
レ「メイコ、とっても美味しいよ。ありがとう。」
メ「あら?急にどうしたの?でも嬉しいわ。ありがとう。」
レ「いや、なんか、その別に。」
リ「あー、レンが照れてる!」
レ「照れてねぇし!」
カ「ほらほら二人とも落ち着いて。」
メ「うふふ。」
ミ/リ/レ「「「ごちそうさまでした。」」」
ミ「それじゃあ、私はこのあと用事あるから行ってくるね。」
メ「あら、そうなの?気をつけていってらっしゃい。」
レ「俺たちもそろそろ行こうぜ。」
リ「そうだね。アレあったっけ?」
レ「アレ?あー、どうだっけ?確認してこようぜ。」
メ「今日もみんなは忙しそうね。」
カ「ごちそうさまでした。そろそろ僕らも用意をしないとだね。」
マ「ごちそうさまでした。ちょっと確認してくるよ。」
カ「まかせたよ、マスター。」
メ「ごちそうさまでした。食べ終わったし次はお片付けね。」
カ「あ、メイちゃん。僕がやるから座っていてよ。」
メ「ありがとう。でも二人でやった方がはやいわ。」
カ「そうだね、わかった。」
メ「手伝ってくれてありがとう。」
カ「どういたしまして。」
ガタッ、ガタン。
メ「何の音?」
カ「ちょっとみてくるよ。」
メ「ええ。」
メ「大丈夫かしら。」
カ「よいしょっと。」
マ「ありがとう。」
カ「玄関の方でいいかな?」
マ「そうだね、あの辺でいいんじゃない?」
カ「中身はもうルカが?」
マ「完璧だって。」
カ「コレひとつだけでいいのかい?」
マ「まとめて入れてあるらしい。中でどうなってるかは開けるまでわからない。」
メ「二人とも何をしてるの?キャリーケース?どこかに行くの?それとも遠出の仕事?」
マ「メイコ、君も一緒に行くんだよ。」
メ「私?」
カ「そうだよ。用意はほとんどできてるから、安心して。」
メ「用意って言っても、私何も知らないし。」
カ「ほらほら、メイちゃん早速出かけるよ。」
メ「今から!?というかどこへ行くのよ。」
カ「それは全て僕らに任せてよ。」
メ「まかせてって言われても……。」
マ「何か問題があった?」
メ「問題というか、その……。唐突に言われても、みんなのお昼ご飯とかも用意してないし。家のこともアレやこれやと……。」
マ「いつもありがとう。でも、今日はそれも全ておやすみで大丈夫だよ。」
カ「心配しないで、ほらメイちゃん行こう。」
メ「わかったわ。二人が言うなら信じるわよ?」
カ「うん。それじゃあ行ってきまーす。」
メ「行ってきます。」
メ「いい天気ね。」
カ「そうだね。」
メ「マスター、寒くはないかしら?」
マ「大丈夫だよ。」
メ「それでどこへ向かってるの?」
カ「とりあえず、駅へ向かってるよ。」
メ「駅?」
カ「まぁ、目的地は到着するまでお楽しみってことで許してほしいな。」
メ「わかったわ。それで、今日の作戦会議や秘密のミッションと関係するのよね?」
マ「そうだよ。」
メ「一体何が待ってるのかしらね。心配したって仕方ないもの、どうせなら楽しむわ。」
駅到着
カ「思ったより人が少ないね。」
マ「今日は平日だし、もう通勤ラッシュも終わってる時間だからね。」
メ「そうね。それで、どっちへいけばいいのかしら?」
カ「とりあえず、切符を買ってくるから待ってて。」
カ「ただいま。」
メ/マ「おかえり。」
カ「はい、これがメイちゃんの分。それでこれがマスターの分だよ。」
メ「ありがとう。」
マ「それじゃあ行こうか。確かこっちだったかな。」
カ「えーと。うん、そうだね。」
メ「うふふ。」
カ「どうかしたのかい?」
メ「大丈夫よ。ただ、カイトとマスターと3人で仕事じゃなくてお出かけっていうのが新鮮だなーと思って。」
マ「言われてみれば確かに。」
カ「そうだね。最近は遊びに行くといえば誰かしら他にもついてきていたし、3人なんて新鮮に感じるくらい久々だね。」
メ「そうでしょう?別にミク達がついてくるのは嫌じゃないのよ?むしろ楽しいし。でも、昔みたいにこの3人で遊びに行くのもたまにはいいわよね。」
『◯◯番線に電車が参ります。』
カ「あ、僕たちの乗る電車が来るみたいだよ。乗る時は気をつけてね、二人とも。」
メ「ありがとう。そう言ってるカイトも気をつけてね。」
電車が止まり、扉が開く。
カ「よいしょと。どこか……(キョロキョロ)、あ、あそこが空いてるよ。」
メ「そうね、座りましょう。」
マ「座れてよかったね。」
カ「本当だね。思ったより人は少ないとはいえ、それなりに多いから心配しちゃったよ。」
メ「そうね。それで、ここからどのくらいの時間乗っていくのかしら?」
カ「確か、2時間くらいって言ってなかったっけ?」
マ「多分、それくらい?」
メ「そう。なら、二人ともそれまで寝てていいわよ。」
カ/マ「え?」
メ「二人とも今日はだいぶ早くから起きてたからか、とても眠そうに見えるわ。どこの駅で降りるかわからないけど、それくらい経ったら起こしてあげるから二人とも少し仮眠を取るといいわ。」
カ「で、でも今日はメイちゃんのための……。」
メ「なら尚更仮眠をとってほしいわ。さっきから二人とも眠そうで、倒れてしまわないか心配になるもの。私のためなら、ね?」
マ「わかった、ありがとう。一応、◯×駅で降りる予定だよ。」
メ「〇×駅……わかったわ。」
カ「それじゃあ少しだけ、おやすみ。」
メ
二人とも何時から起きてたのかしら。ルカは今日朝帰りだってのは聞いていたけれど、あの様子だとルカはまだ寝てないようだったし、ずっと作戦会議をしてたのかしら。
マスター完全に寝ちゃってるわね。
カイトはVOCALOIDだから最悪倒れることはなくても、マスターはそうは言ってられないものね。
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カメラ
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同じことを何回も繰り返した。
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どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
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ゆるりー
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