あなたの名前を呼びました。
枯れ果てた言の葉のなかで、あなたの名前を呼びました。

今日も今日とて陽はまた沈み 浮かぶ逢瀬はまやかしと
絡めた腕に煙管の匂い 紅差す唇 弧を描く

呼んだ名は誰のもの?浮かべた笑みは誰のもの?巡り巡るは空っぽの心

唄って縋って今日も踊って
結んだ帯は誰かがほどくの
鳴いて喘いで日ごとに落ちて
瞼を上げればうつつの世界
その世界にあなたはいないの

明日も明日とて陽はまた昇り 浮かぶ逢瀬も白々と
弾いた三味線高々と 伸ばした足には 指が這う

呼ばれた名は誰のもの?零れた涙あなたのもの けれど拭うのは違う温もり

きどって頬染め明日も笑って
その日々をあなたが埋めてくれれば
泣いて誓って共に歩んで
あなた以外に触れさせないのに
どうしてここにあなたはいないの?

きっとどれだけ願ったって、それも「手練手管」と笑うのでしょう
きっとどれだけ愛したって、それも「手練手管」と笑うのでしょう
ねぇ、どうすればこの気持ちはあなたに届く?いつの間にか繕うことしか出来なくなった世界の中で
どうすればあなたにこの気持ちが伝わるの?

唄って縋って今日も踊って
結んだ帯は誰かがほどくの
鳴いて喘いで日ごとに落ちて
瞼を上げればうつつの世界
その世界にあなたはいないの
まばゆい提灯が映す背中は、いつだって違う誰かのものなの

あなたの名前を呼んでます。
枯れ果てた言の葉のなかで、あなたの名前を呼んでます。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

うた恋うらら

遊女がひとりの客に恋してしまったお話です。
けれどその客は、待てど暮らせど表れない…そんな気持ちを込めました。
ルカ曲のイメージで作りましたが、ご自由にどうぞ♪

閲覧数:94

投稿日:2010/08/04 16:44:12

文字数:619文字

カテゴリ:歌詞

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