今回はホラー系です。
ダメな方は即効でお逃げください。
この回を飛ばしても内容に支障をきたしません。
「ばっちこいやぁああっ!」な名も無き勇者様はどうぞお進み下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
見渡す限り何も無い白い世界の中カイトは一人立ち尽くしていた。
瞬きをすると見慣れた居間に変わる。
これは夢なのだろう。
うすっらとしか働かない頭の中でカイトはそうぼんやり思った。
いつこの夢は覚めるのだろうか、そう思いながら回りを見渡すと見慣れた人影が2人ソファーに座っていた。
窓を見ると時間帯は朝なのだろうか、柔らかい朝日が居間を包み込んでいる。
「おはようございま――」
「話しかけないで」
笑顔で話しかけようとする自分の言葉を凪が遮る。
「…え?」
「不良品のクセに」
凪は侮蔑の視線を向ける。
「いつ暴走するか分からないヤツはとっとと出てってもらおうか」
悠が嫌悪の視線を向ける。
途端玄関の扉が開け放たれ青いつなぎを着た作業員が縄を持って大勢入ってくる。
「え?」
夢特有の展開の速さについていけない。
それともこれは夢なのだろうか?
「不良品は今すぐ出てって」
凪が吐き捨てる。
胸が、痛い。

「酷いわ。不良品だって精一杯生きているのに」
聞き慣れない声が響くと同時に作業員の群れの先頭に居た数人が倒れる。
そこから流れ出た紅い液体にカイトは息を呑んだ。
「そこまで驚かなくてもいいじゃない」
刺した張本人は優艶な笑みを浮かべて獲物を薙ぐ。
赤い液体が床に飛び散る。
「誰、ですか?」
目を逸らして尋ねる。
血のように紅い髪の彼女の笑みからは恐怖しか感じられない。
「あなたと同じ者」
コツコツと足音が部屋に響く。
さっきまでいた人達はどこへ行ったのだろうか?
「ねぇ、仲間にならない?」
驚いて顔を上げると同時に抱きしめられ、視界を失う。
仄かに菊の香りがする。
「みんな、優しいわ」
耳元からは甘く囁く声。
「誰も貴方を仲間外れなんかにしないわ」
力が抜ける。
「一緒に行かない?」
従えと本能が叫ぶ。
「みんなで、人間ニ復習ヲシマショウ」
「ッ!!」
戦慄する。
彼女を突き飛ばす。
地面に座り込む。
力が、入らない。
彼女が哂う。
可笑しそうに、優艶に、あざ笑うように、信じられないように。
周りは黒の世界。

「どうして~?愉しいわよ?逃げ惑う人々をこれで切り刻むの」
彼女は持っている獲物をちらつかせる。
血は既に振り払われていた。
「生きているのは私のマスターでけでいいの。それ以外の人は全部要らない。
あいつ等が居るから差別されるのよ。みんな頑張って生きているのに」
彼女が近寄る。
体が動けない。
白い指が喉に近づく。
「違う」
振り絞るようにカイトは声を出す。
彼女の指が止まる。
「僕は不良品じゃない」
「何を言っているの?貴方は壊れているわ」
「君も、不良品じゃ、ないよ」
彼女の笑みが壊れる。
「知ったような口を利かないで!貴方に私のことは分からないわ!」
首を絞められる。
息ができない。
「みんな、死んじゃえばいいのよ!みんな!皆!ミンナ!」
コードが千切れる。
意識が沈む。

そこで、目が覚めた。
「…良かったぁ…」
汗で濡れて額にくっつく髪の毛をなでる。
どうやら夢だったらしい。
安堵したのは恐怖からの開放からか信頼する人からの否定が夢だったからか。
「おー、やっと起きたか」
部屋の扉から現れた悠さんは呆れた表情をしていた。
「もう9時半だぞ~?」
「そう思ったなら起こしてくださいよ」
呆れ口調の悠さんにカイトはため息混じりに答えた。
「いや、珍しくうなされていたからな。放っておいた」
「尚更起こしてくださいよ!」
カイトの講義に聞く耳を持たない悠さんは「メシ仕舞っちゃうぞ~」と言い残して下へ言ってしまった。

マスターは学校で勉学に励んでいるらしくこの頃家にあまり居ない。
いつもと変わらない時間が少し嬉しかった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

日向さん家のボーカロイド[機械人形の苦悩] 0話

この頃パソコン開く量がパないあかちゅきです。こんにちわ。
ちなみに中間は1ヵ月切ったぜ☆時間無いぜ☆
あれですね。
一度うpしたらもう自分が思いついたところまでうpしないと気が済みませんね☆

今回少しグロくなっております。
まぁキクさん使うとそうなっちゃいますよ!(言い訳)
でも個人的にはキクさん好きですよ。
つーか亜種大好きっ子です。

次回はグロくないですよ。

つーか今回でニガティーの名前つけ損ねた。不覚。
でも次はちゃんとつけますから!物投げないでっ!

では!

閲覧数:210

投稿日:2009/11/08 12:01:43

文字数:1,661文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 閉じる

    閉じる

    ご意見・ご感想

    キクがキタァァァアアアァ―――――――!!(°∀°*)
    僕もキク好きです><
    というか亜種が好きです!!
    これからも亜種が増えるのか…?!やっほu(そろそろ落ち着けと、

    2009/10/01 02:34:38

クリップボードにコピーしました