僕の目蓋に住まう夜を
切り取れる鋏があったなら
三日月の形を願うだろう
できるだけ細く
僕の目蓋に住まう夜を
掬い上げる匙があったなら
かき混ぜることを勧めるだろう
願わくは浅く
それだけの価値のある
夜を知っているのです
分かち合えないほどの
静かな夜を
何も聞こえない
何も語らない
何も騒がない
何もはぐれない
何も眠らない
何も目覚めない
何も生きていない
そんなこともない
僕の目蓋に住まう夜を
塗り潰すインクがあったなら
諦めるまで閉ざさずにいよう
睫毛を震わせ
それだけの意味のある
夜を抱いているのです
誰にも見せたくない
密かな碧を
誰も歌わない
誰も黙さない
誰も厭わない
誰も繋がない
誰も願わない
誰も壊さない
誰も哀しまない
そんなこともない
僕も悲しまない
そんなこともないけれど
何も聞こえない
何も語らない
何も騒がない
何もはぐれない
何も眠らない
何も目覚めない
何も知らない
そんなこともない
静かな夜を
抱いているのです
コメント0
関連動画0
ブクマつながり
もっと見るロクガツココノカ
零れ落ちて
あの湖の淵で
逆さの王国
緑のキシ
奇跡の鱗を見た
絹を広げた右の手に
翡翠の指輪
憶えているんだろうか
とても鮮やかだったこと...君の見なかった夢
吹憐
おしゃべりなだけの心臓なら埋めてしまえ
訳知り顔で笑うなら
自分を塗り潰してからにしな
いつか感じた違和感を
掘り返してみりゃ案の定
積み重ねてきたモノは
キレイなままじゃいられない
ならばアナタをチョーダイします
アナタが剣を選ぶなら
アタシは盾を選びましょ...心臓は今日も饒舌に
アキラ
履き違えたか履きつぶしたか
僕の靴底は薄っぺらい
君の足跡が無い道で
なにかを探し歩くしかない
道から道まで 遠い場所へ
何かに急かされてるみたい
立ち止まって見える景色じゃ
物足りなくなるからと
懐かしく感じる声 忘れることから
逃げない君のもとへ 歩いていこう...Shoe sole Love?
なまぎ
私はあなたの横顔を、ひとつ憶えているだけだったけれど
あなたに似合うのはこんな、眩しい季節ではなかったはずでしょう
私はあなたの姿さえ、線で描くことも出来ないけれど
あなたに似合うのはもっと柔らかな季節でしょう、違いますか
どうしようもない流れに身を投げて
思い出は深く息を止めた
確かに愛していたの...closed closet
吹憐
アモルナ リオーナ
聞かせておくれ
金の小鳥の独り言
生まれなかったお伽噺は
いつの夜明けに歩き出す
テルミア ルガート
教えておくれ
シュガーポットの片隅で
囁くならば時計の針も
立ち止まるような不思議な話...小鳥売りの歌
吹憐
はじめましてそしてさようなら
わたしの初めてでもあなたの二度目でも
関係なんて無いのだわ
夜は短いのよ
朝に追われるの
ピエロは無口なのよ
言葉は食べちゃたのだわ
ヒール高い 空飛べない
落ちたら終わりなの 終わりなの
触らないで 駄目になっちゃう...ごめんなさいは要りません
唄文
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想