今日は、最後のラジオ体操の日。
この日参加したら、レンは皆勤賞をもらえる。

ということで、レンはのりのりだった。
起床時間も、いつもより少し早かった。珍しく、リンも。

「リンも起きたんだー。珍しいね!」

レンは笑顔でリンに声をかける。
逆にリンは何かを
たくらんでるような・・・何か嫌な予感をさせるような笑みを作った。

「まぁねー♪」

「どしたの?なにかいいことでも?」

「今日も、クオに一緒に自転車乗るかって言われてるのよ。」

レンの脳裏にあの出来事が思い浮かんだ。

「ああ、あれか・・・乗せてってもらえばいいじゃん。
 じゃ、俺は先に行くからね?」

玄関に向かうレン。リンはにやにやしながら、そのレンの動きを止めた。

「乗るかって言われてるのは私じゃなくて・・・
 
レンよ?」



「はぁ?」

「だからせっかくだし乗せていってもらえば?一応OKしておいたよ。
 それに、レン自転車教室で乗れるようになったんだし――、安心安心♪
 乗りこなせたら万が一・・・いや、億が一襲われたとしても
 だいじょうぶでしょ。」

レンの顔が引きつる。

「なぜそれをしっている?!」

「あれがこっそりしているように見えたとでも?
 しかも私、レンのやることぐらい、大体想像つくし・・・。」

リンは、一つ勘違いしていることがあった。
自転車教室に通ったものの、
レンは乗りこなせるほどの技術はまだ身につけていなかったのだ。

もう中学生だというのに・・・。

レンは、気まずそうにリンにいった。

「えと、俺・・・まだしっかり乗りこなせていないんだけど・・・。
 まだ7、8メートルくらいしか乗れない・・・。」

「ええ―――――――ッ!!!?どうすんの?!もうすぐ来るよ?
 まって、女の子のように可愛いレンが
あんな危険なやつと二人きりになるなんて・・・


 お姉ちゃん安心できない!!!」


リンは両手で頭をつかんで激しく横に振った。

「リンさん・・・あなたは俺のことを弟と思ってるの・・・?」

「当たり前でしょ?!」


ポンピーンーーーポーン。


2人は口をあんぐりと大きく開けてその場に立ち尽くした。
・・・クオが迎えにきた。

「おいおいおい・・・。」

「来ちゃったよー?緑のお兄さんが来ちゃったよーー?
 どうすんよー?レーーン・・・。」

「どうするよー?どうするーーー?」

「もう出るしかないかーーーーー。レンはとりあえず
 ゆっくり運転するように言ったほうがいいよーーー?
 余裕で時間あるんだしねーー?」

「そーーーーだねぇぇ~~~~~。」

突っ立って口をパクパクさせている2人は、クオの声で我に返った。

「も、もしもしー?クオですけど・・・・。居る?あけるよー?」



「・・・おはよう。ほんとに今日は俺だけなの?」

「うん、そうそう。家が近いし、ついでってことで。」

レンは横目でリンの表情を確認しながら言った。

「あ、あのね、
 実はまだ、上手く乗れないから・・・ゆっくり運転してくれる?」

クオはレンに鳥肌を立たせるような不気味な笑みを作った。
リンはぶち切れ寸前だった。

「おい、クオさん・・・うちのレンに手を出したりするなよ・・・?
 ペラッペラにしてやんぞ?」

「おお、怖い怖い(笑)分かってるってwww
 じゃ、レン行こ。」

レンはクオに手を引っ張られながら返事をした。

「う、うん。リン・・・そろそろ出たほうがいーよ?」


リンはクオを睨みつけながら言った。
「わかってるよー。」


そしてリンは服を着替えて出て行った。








「ゆ、ゆっくりね~・・・?」

「はいはーい。分かっております。
・・・あははっ♪おびえた顔とか可愛すぎる!」

クオは後ろを向きながらにやにやしている。
やはり誘いに乗ったのは失敗だったか・・・。

「後ろ向くな!!転がったらどうする?!」

「うるさいなぁ~・・・。俺はレンと違って、しっかり乗りこなせるの。
 つかまってないとゆっくりでも落ちるかもよ?」

レンはつかんでいたクオの肩をより強く握った。

「え・・・・!?ちょ、落とすなよ!?」

そのときちょっと石ころにあたったのか、自転車がわずかに揺れた。

「ひゃっ!?」

「・・・レン、耳元であんまり騒がないで・・・。
 耳疲れるし、可愛すぎて鼻血でそう。」

「ちょっと待て。鼻血は死んでも出すな変態!」

「あー、着いたよーー。って、んん!?リンが先についてる・・・?!
 あいつあんなに足速かったのか!?」

レンは慎重に自転車から地面に足をつける。
すると、すぎにリンが息を切らしながら駆け寄ってきた。

「はっ、レン・・・く、クオに変なことされてないよね?!」

「え、うん。まぁ、一応・・・・。それよりリン早かったね?」

「うん。ちょっと気になって・・・。
 ありとあらゆる近道を使って、全力で走ってきたから・・・。」

「な、なるほど・・・。」

「まぁ、ちゃんと私が自転車教えてあげるから、
 乗れるようにしようね、レン。」

するとレンの表情は暗くなり、思わずため息。

「え・・・。」




その後ラジオ体操も終わり、皆勤賞を取れたレンは、
商品としてシャーペンをもらった。

そして、夏休みもさらに終わりに近づいていった。
学校という現実に引き戻された気分だった・・・。



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ラジオ体操⑦

終わりましたね~・・・。
ふー・・・・宿題がまだまだある・・・・どういうことだこれは・・・。
ポスターとかめんどい。。。

つぎはなにを書こうか考え中です。
あ、そういえばお化け屋敷の存在を忘れていた・・・!!?∑(・□・´;)

閲覧数:194

投稿日:2010/08/29 15:46:26

文字数:2,256文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 初音ミミック

    初音ミミック

    ご意見・ご感想

    クオヤバスww
    今回も爆笑させていただきました(^^
    せめて今シーズンで乗りこなせるようになっとけよ、レン!

    2010/08/29 16:57:42

    • かたつむり

      かたつむり

      wwwwwww
      やっぱりクオやばいっすかwwwwwww
      爆笑していただけてなによりです^^
      しばらくはレンは自転車のことでいじられそう・・・(プッw

      2010/08/29 17:01:31

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