「ええ。神はもう古い存在よ。神はたかが人間が勝手に作った妄想に過ぎない」

ミクは、ルカに一歩進んで、言った。

「いいえ。違います。神は人間の最終的な進化系となる存在です」

「神は古い存在? 神が崩壊をし続けている。今や神を信仰する人間なんていないんですよ」

「……そうね。神は、」

ミクは、一度考えて、

そして、言った。

「……もうなくていいんじゃないかしら?」





世界が、暗転した。




それは、なぜ起きたのか?



誰にも、分かることはなかった。





しかし、ルカは分かっていた。




この暗転は――











“神が神自身を否定した”ことによるものだ、と――!!










「初音ミク……!! あなた、何をする気だ……!! 堕天のくせに!!」

「堕天? いいえ、違うわ」

ミクはルカの持っていたキューを素早く奪い去り、ルカの首に向けて、言った。

「初代神管、ムーンリット・アート…… 世界を初めて作り上げた神、初音ミクよ」
















***















そのころ、神威。


「……、」

僕は自分でも落ち着いていると思った。

「なんで、生きている?」

「……影の世界はどこだ?」

僕はVY1の質問には答えない。答えても意味はないだろうし。

「影の世界? なぜそれを」

「もうひとつの世界との“通路”はどこだ?」

そして、僕は言った。














***















僕は、真っ暗な通路を走っていた。

不安になるくらい、真っ暗なそれはいつになったら終わるのだろう、と思っていた。

「まだかぁ……」

僕は走りながら独りごちる。

そして、

「あれは!!」

明かりが見えた。

それは、出口だと分かった。

そして、僕は外へ出る――!!



















「も、もしもーし?」

僕はその声に気づいた。

最初は初音かと思ったが、初音にしては声が幼い。

かといってルカかと思えばそれは有り得ない。

じゃあグミか? って思ったけどそれはないだろう。

じゃあ……誰だ?







「あの、大丈夫……ですか?」

「……ああ。で、君は、誰だ?」






彼女は、恐る恐る、言った。






「あ、はい。鏡音リン、って言います」












つづく。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

僕と彼女の不思議な校内探検 21【リレー】

ついに、つながる。



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投稿日:2011/12/08 22:10:48

文字数:1,029文字

カテゴリ:小説

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