隠しきれなかった手のひらに
はみ出してしまう思い出を笑わないで
楽しげに語るのやめてほしいんだ
あれはもう僕の傷口なんだ
あまりに微かな記憶ばかりで
誰の心にも刻まれることはないけど
忘れたふりをしている僕の身にもなってよ
どうしてそう無遠慮なんだろう
通過儀礼だとでも思ってる?
当たり前のマナーなのかな?
トップシークレットでもないよ
でも陽に晒したいわけでもない
僕が忘れるまで待っていてよ
数え切れなかった口先に
飛び出してしまうあの事を笑わないで
嬉しげに告げるのをやめにしてほしい
それはもう僕の青痣なんだ
どれだけ小さな記憶だとして
皆の心さえ確かめることはないけど
平気なふりをしている僕の身にもなってよ
どうにもこう無作法なんだろう
社交辞令だとでも思ってる?
流行り出したホラーなのかな?
墓場に持っていくつもりもないよ
でも手に掲げたいわけでもない
僕を忘れるまで持っていてよ
僕が忘れたいことを忘れてくれないのは
僕を忘れてくれないからだって知ってる
僕は忘れようとしても忘れられなくて
忘れていない君のせいにし続けられる
忘れてほしくないのは
僕の方だったんだって
込み上げてくる恥ずかしさは
逃げ場を失ってしまうほどに
通過儀礼だとでも思ってる?
当たり前のマナーなのかな?
トップシークレットでもないよ
でも陽に晒したいわけでもない
僕が忘れるまで待っていてよ
僕が忘れるように祈っててよ
だからずっと
覚えていて
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