僕は、すやすや眠る君を抱き寄せた。
愛しくて、愛しくて。
この細い腕を見るだけで、守ってあげたくなる。
この子は僕が守る。
もう離さない。絶対に、、、
暗い部屋で一人、
僕は優しく微笑んだ。
トマトジュースをこぼしてしまったのか、
僕の服にはベトベトする赤い液体が付いていた。
「すぐ戻るからね。」
まだ寝ている君にそう言ってから、
僕は自転車でコインランドリーに向かった。
赤く汚れた服を、
コインランドリーの空いている洗濯機に放り込んだ。
待ち時間を何して過ごそうかと考えていると、
隣にいた主婦の立ち話が耳に入ってきた。
「聞いた?本永さん家のまなみちゃん、あの子誘拐されたらしいわよ。」
「ほんと?怖い人がいるものねぇー、、、」
なるほど、
さっきからパトカーが行き来してるのはそのせいか。
物騒な世の中になったもんだなぁ、、
そんなことを考えていると
ちょうどいいタイミングで洗濯が終わった。
さっき放り込んだ服の汚れは、きれいに落ちていた。
よかった、この服は気に入っていたやつだからきれいになってよかった。
服を自転車のまえかごに押し込んで、
僕は帰路を急いだ。
そういえば、あの主婦が言っていた「まなみちゃん」って名前、、、
どこかで聞いたことがある気がする。
しばらく思い出そうとしてみたが、なかなか出てこない。
まぁいいか。別に重要なことじゃないし。
僕はあの子の待つ家へと帰って行った。
やっと手に入れたあの子のもとに。
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