さてさて今宵は楽しいHalloween.

こわーいお化けの格好をして、いろんなお部屋に行きましょう!

扉を叩いて言う言葉は…？




『Trick ____ Treat』









「ルカちゃんルカちゃん!!Trick or Treat!!」

最初に私のとこに来たのはグミちゃん。

頭にネジが刺さって(いるように見えるカチューシャをして)いるのと顔に縫い目みたいなメイクをしているので、どうやらフランケンシュタインのようだ。

「はい、源氏ハ○イ」←

「ありがとう♪でも丸の使い方が違うよルカちゃん!!」

ナイスツッコミ。ボケは拾ってくれなくちゃね!

「気にしない気にしない。あ、Trick or Treat!!」

「ハイ、さつ●りこ」

これは…、季節限定の!!

「ありがとうグミちゃん!じゃ、健闘を祈るよ」

「お互い頑張ろー」

さて、私もお菓子を貰いに行きますか!






あ、そういえば私の格好をまだ言ってなかった気がするよ!

私はねー、魔女なのだよ。

フツーに買ったワンピースにマントと100均の帽子というなんとも手抜きな格好なのだが気にしない。

本編設定は生かさないとね←





次に見かけたのはキッチンにいるリンとレンと茶猫。

同じような背丈のトリオである。

ちなみにリンは犬耳、レンはネコミミである。

茶猫の趣味なんだろーなぁ…

茶猫は今何か作っているようで、何も仮装はしていない。


『茶猫ー!!Trick and Treat!!』

「だぁぁぁぁ!!もうすぐ焼けるからちょっと待っとけ!洗い物の邪魔すんな!!それにandだと“お菓子くれたら悪戯するぞ”って意味になるからあげないよ!?」

…ここは期待できないな。後にしよう。





次はカイ兄とめー姉。

声をかけようと思ったんだけど…


「めーちゃんめーちゃん!!Trick or Treat!ついでに僕からもお菓子あげる!!」

「…そう。じゃあ私からも、Trick so Treat」

「ぐほぁ!?」

お決まりのパターンだが、カイ兄はめー姉に殴られていた。

しかし私は知っている。

めー姉がカイ兄を殴ったり蹴ったりぶっ飛ばしたりしているときは、照れているときだということを。

お二人の邪魔は出来ないので、黙って去ることにした。

いや別に照れためー姉による二次災害が怖いとかそういうわけじゃないよ←






次はミク。

骸骨のモチーフをあちこちに付けた黒い服を身につけている。

そんなミクは会って早々こう言い放った。

「ルカ姉、Trick but Treat!」

「どうしてそうなった!!」

それってお菓子くれても悪戯するぞって意味だよね!?

「いやぁ、皆何かしらのお菓子持ってるからそろそろ悪戯したくなってきて」←

「もー…。じゃあ程々にならしていいよ」

「わーい!!あ、じゃあルカ姉そこの椅子に座っててよ」

キラキラと目を輝かせたミクは、ついでに目を閉じるよう指示して、私を椅子に座らせた。

ふーんふふーんふーんと鼻歌を口ずさみながら、私の髪の毛をいじり始める。

数分後、できたー!!と言って私の目の前に鏡を差し出したミク。

「どぉ!?絶対ルカ姉こういうのも似合うと思って!」

なんと、私の髪は三つ編みにされていた。

…ミクの悪戯女子力高い!!

「じゃーねー!!」と言って、ミクは去って行った。

…あれ？

「ちょっと待ってミク、私まだお菓子貰ってないよー!!」

「あ、ゴメン忘れてた!!ほい!」

貰ったのはチロルチョコ(きなこもち)。

これは美味しいのでありがたく貰っておくことにした。




さっきミクに悪戯されたし、私もそろそろ悪戯がしたい。

あと残ってるのは…？

がっくんか。

よーし、部屋に突撃ぃぃぃ!!


「がっくん、Trick or Treat!」

「あ、ルカか。ほい、イチゴチョコのポッキー」

くれたのは、私が一番好きなお菓子。

そうやって完璧に準備しているのがムカつく。

「私は悪戯がしたかったのにー…。何でがっくん準備してるのさ」

むくれたように言うと、がっくんは平然とした顔で

「ルカなら絶対突撃してくると思ったからな」

……うぅ、こうなったら。


「Trick yet Treat!!」

“お菓子はいいから悪戯させろ!!”


「…は!?」

よっしゃ焦ってる焦ってる!!

「というわけで悪戯するよー!!」


呆然としているがっくんの手を掴んで、クローゼットへと向かった。



(悪戯って何なんだよ!!)

(んー…。あ、がっくん何も仮装してないから魔法使いの格好してもらおっと!)

(それじゃルカと被るだろ!!)

(おそろいがいいの!)

(……なっ!?)