#10「君たちは、実に孤独だなぁ」



時は少しさかのぼり……テイがしるるの家を飛び出した後


テイは行くあてが、全くなかった

昼の間は、ずっと街中を歩いていた

特に何するわけでもなく、ただただ時間を潰していた

でも、街中は居心地が悪かった

だれもが、楽しそうに歩いている

仲のよさそうな人を見ると、イライラする



夕暮れ時…テイは街中を避け、河原にやってきた



勢いだけで飛び出してしまったテイ

しるるがあんなことをいうから………


【じゃぁ、もうテイはポイッかなぁ~】


「くそっ!くそっ!」


テイは土手に頭を抱え込んで、座った


「…………ふんっだ!しるるよりも、いいマスターを見つければいいだけよね!」


テイは自分に言い聞かせるようにそう言った


「……しるるの馬鹿…」


いつものような覇気が出せない


「………テト、ルコ…どうしてるかな?心配してるかな……」


テイは地面の草をむしりながら、ぼそりとつぶやいた


この時、テイは自分で気づいていた

本当は今すぐにでも、家に帰りたい

テトやルコに会いたい

でも、それはテイのプライドが許さなかった

自分で家を出ると言ったのに、すぐに帰るなんて……







空はどんどん暗くなる

その時、遠くから走ってくる人影がぼんやりと見えた


「しるる!」


テイはすくっと立ち上がる


しかし、次の瞬間、体から力が抜けた

それはあの人影が全く知らない人だったからだ


「……ふふ…馬鹿みたい…何を期待してるんだろ…」


テイがそういって体育座りをして、顔を伏せる




テイが顔をあげると、ひざが濡れている


「はは……なさけない……泣いてやんの……」




結局、テイは、朝まで一睡もせずにそうしていた













テイは決意して、しるるの家の玄関のドアを開く


「テイ!」


テトとルコが走って目の前にやってきた

なんだ…2人とも家にいたのか…


「…………ただいま…」


それ以降、テイは自分で何を言ったか覚えていない














時が戻って……テイの帰ってきた後のテトとルコ


「ルコ……」

「はい……なんでしょう?テト先輩」


真剣な表情のテトとルコ


「今回、真面目すぎない?」

「え?今回って、何かやりましたっけ?」

「え?あれ?ルコにはテイの過去が見えてないの?」


テトが驚いてルコをみる


「はぁ…テイ先輩の過去…ですか?何をいってるんですか?」


それに対して不思議な様子かつ、哀れにテトを見る


「ちょっと!そんな目で私を見ないで!」

「だって…テト先輩が、最終回不成立フラグで、ショックを受けて壊れたのかと……」


ルコがしくしくと泣く……真似をする


「いやいやいや!ちょっと!空気読んで!今回はそういうんじゃないから!」

「はぁ…そんなこと言われても…僕としては、今回のテキストは、さっき始まったばかりで………って!あれ?もう1000字超えてる?!なんで?!」


ルコは得意の文字数読みでメタ発言する


「いや…だから、テイの過去がね……」

「まぁ、いいや!やった!今回はもう終わりですね!」


ルコが手放しで喜ぶ


「いやいや……だから、空気読んでよ……」




そんでもって、つづく!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

君たちは、実に…#10

テイ回想編ですねww

そして、メタ発言は健在ですww

閲覧数:117

投稿日:2012/05/19 17:41:59

文字数:1,416文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    本領が発揮されてきましたねww

    と思ったら半分から下―!!www
    ルコの現実的さにはあっはっはwww

    2012/05/19 21:11:33

    • しるる

      しるる

      本領というか、本職というかww
      本来の守備ポジションですねww

      ルコの気持ちよくわかりますww
      部活とか無い時、こんな感じでしたねww

      2012/05/19 21:56:06

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