玖緒side
「ねーえ玖緒っ」
「ふあ。。。んだよ実玖」
幼馴染の実玖が急に俺の家に現れて俺を叩き起こしたかと思うと。
「遊園地行こう!もしくは水族館!」
「・・・・は?何で?」
「交遊会!親睦を深めるのっ!」
そんないきなりの実玖の提案で俺はせっかくの休みを潰された。
* * * * *
「あははー実玖ちゃん今日も可愛いーwww」
「凛ちゃんのが可愛いよッ」
なんて言ってぎゅーっと抱き合う鏡音さんと実玖。
あのー・・・ここ駅前なんですけど。
「・・・お前も来てたんだな、鏡音蓮」
「・・・紛らわしいから蓮でいい」
・・・休みの日でも冷静だなおい。ちったぁ騒げよ。
「・・・凛がうるさかった。『実玖ちゃんとデートいく!蓮も行くんだからね!』なんて張り切ってるから・・・」
・・・同情するぞ、蓮。
「張り切っていこう!最近出来た遊園地と水族館が一緒になってるところ!」
「おー♪」
「「・・・・はあ」」
複雑な一日になりそうだ。
* * * * * *
『ぐああああああああ!!』
きゃーーーー・・・・!!
女子二人の断末魔の悲鳴。
耳が痛い・・・。
俺の隣には実玖。もう半泣き状態。
「ううう・・・怖いよ・・・」
腕を絡ませてくる実玖にちょっとドキッとする。
こういう時、実玖が女なんだって実感する。
なんかこう、柔らかくて・・・暖かくて・・・。
・・・もどかしくなる。
「くおぉ・・・」
普段出さないような甘い声も。
実玖は女なんだって、意識するのに時間は要らなかった。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・。
俺の耳に届くのは実玖の声と(あ、甘い声なんかじゃねーからな!)
・・・自分のうるさい、心臓の音、のみだった。
* * * * * *
「「きゃーーーーッ」」
「「・・・・・!!!!!!」」
ばしゃあああ!!!
「ふうっ・・・これめっちゃ楽しい!!」
「やばいねこのスリル感!!ゾクゾクする!!」
鏡音さんと実玖はもう興奮しまくりったらない。
「・・・お前は平気なのか」
「・・・」
あちゃー・・・これ気絶してるわ・・・。
こんなときでも冷静顔かよ、なんかすげーなお前←
「おい、蓮が気絶してるぞ」
「え、蓮!だからやめとけって言ったじゃん!」
「・・・問題ない」
むくっと座ってた椅子から立ち上がる蓮。
・・・立った時一瞬ふら付いてたけど。
「・・・蓮君大丈夫かな・・・。」
心配そうな実玖。
このときちょっとだけ、心配されてる蓮がうらやましかった。
* * * * * *
「あむっ。。。おいしいねコレッ」
「本当だ!これ雑誌に載ってただけあるね!」
今は休憩中。今まで絶叫系のオンパレードだったから蓮は気絶するし『少し休もうか』という俺の提案でカフェで休憩なぅ←
・・・あのあと小声で蓮が『・・・助かった、礼を言う』と呟いた。
やっぱ絶叫系怖かったんだなぁ・・・。
「あっ」
鏡音さんが食べてたクレープのクリームを手に落とした。
「あ、凛ちゃん紙ナプキンどーぞっ」
あわてて実玖がそれを差し出すと同時に・・・。
「あ、ありがと「いや、いい」
・・・蓮の一言が鏡音さんの言葉を遮る。
「俺が拭くから」
そういって鏡音さんの手を舐めはじめt・・・っておい!!
「ひゃう!?ちょ!!蓮っっ!くすぐったい・・!」
「甘い・・・」
あのー・・・教育に悪いのでやめていただきたい←
隣を見ると実玖が頬を赤らめて『うわーいいなー・・・』なんて小声で呟いてる。
「・・・ん、実玖もやってほしいのか?」
「うん・・・ってち、違うし!!」
何だよ、俺得だと思ったのにwwwwwwwwwwww
「ふあ・・・っ」
「・・・ん、満足」
こっちも終わったらしい。よかった。鏡音さんなんとか行きてらぁw
「り、凛ちゃん・・・?」
「はっ!!だ、大丈夫だよっ?あ、甘いなークレープって!!///」
鏡音さん思いっきり動揺しちゃってるよ・・・。
「・・・これぐらいやらせろよ、俺だって男なんだから」
なんて蓮が呟いたのを聞いてなんとなく同意。
でもな、蓮、場所を考えような、場所を。
* * * * * *
「っあー!!楽しかった!今日は楽しかったね実玖ちゃん!」
「うん!すっごく楽しかったー!!!!!」
なんか俺はすっごい疲れた・・・。
隣を見ると蓮も同じなようだ。
「・・・凛」
「何ー?」
「・・・最後に、あれ乗ろ」
「?いいよー?」
なんて言って蓮は鏡音さんを引っ張って観覧車のほうへ消えていった。
「「・・・」」
えーと。俺らはどうしたらいいんですか。
「・・・ねえ玖緒」
沈黙を実玖が破った、その一言は。
「・・・私たちも、観覧車乗ろう」
「・・・・・・うん」
なぜか、断れなかった。
実玖の少し赤らんだ頬を見ると尚更そんなことは無理だと思った。
* * * * * *
「「・・・・・・・」」
乗った瞬間二人は黙る・・・と思いきや。
「今日はありがとね、玖緒」
「・・・何が?」
今にも張り裂けそうな鼓動の音を隠しながらあえて冷静に問う。
「玖緒と久しぶりに一緒に遊べてすッごく楽しかった!!こんなに楽しかったのは小学校以来かも!!」
「・・・じゃあ今日までの期間は楽しくなかったの?」
「いや、そーじゃなくてさwww」
いつものように会話をする、いつものように笑う。
俺たちは幼馴染。意識するのはたいがいいいところまでだ。
・・・だけど俺は『たいがい』を超えてしまってるみたいだ。
「・・・中学に入ってから、玖緒がどんどん離れていってる気がして・・・私・・・なんとなく寂しかったの」
「・・・!」
「どんどん玖緒、身長伸びて大人っぽくなって・・・か、かっこよくなって・・・私は置いてけぼりになってるなぁ・・・みたいに思っちゃって・・・」
・・・違うよ、置いていかれてるのは俺のほうだ。
「だから・・・こういうので玖緒と・・・少しでも一緒に居たい・・・って、傍に居たいって・・・っ!!玖緒!?」
限界だった。これ以上は喋らせないつもりで実玖を抱きしめた。
お化け屋敷の時、実玖が自らすがり付いてきた時の柔らかさとは全くわけが違う。
暖かくて・・・柔らかくて、良い匂いで・・・。
離したくない、愛しい、そう思えた。
「・・・実玖」
「・・・はい」
「寂しくなったらいつでも言え。俺でいいなら傍にいいる。悲しくなったら抱きしめてやる。・・・いつでもいいから、・・・俺に頼れよ」
実玖を抱きしめる力を強くする。答えるように実玖は俺の背中に腕を回し強く抱き返した。
「うん・・・ありがとう。」
俺のこの想いが伝わるのはまだいつかわからないけど。
そう遠くない未来にいつか伝えよう。
「実玖もうすぐ頂上だよ」
「あ、本当だ!うわキレー!!!」
実玖。
大好きだよ。
*おまけ*
「ふにゃぁあああ・・・///」
「うわあああ凛ちゃんが倒れてる!!」
「え、ちょ、蓮お前鏡音さんに何したんだ!!」
「何って・・・(キスしただけなのに)」
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