彼は罪を犯す。
 知られなければ大丈夫だと言いながら。

 彼は罪を重ねる。
 それ自体は見えないからと言いながら。

 物を盗む。
 物を壊す。
 人を殺す。
 彼はそれを繰り返す。

 彼は知らないのだろうか?
 神が悲しんでいらっしゃる事を。

 彼は気付かないのだろうか?
 神は全てお見通しだという事に。


 ねえ、貴方の罪は見えているんだよ?
 誰にも知られていないと貴方は言うけれど、皆は知っているんだよ?
 言わない事は知らない事ではないんだよ?

 お願い、気付いて。
 奈落の底に行く前に。
 私は貴方を助けたいの。


 1週間後、山中で少女の遺体が発見された。
 警察は殺人事件と断定、捜査を始めた。
 彼が逮捕されたのは遺体が発見された翌日の事だった…

イメージ:
私-ミクかリン
彼-レン
語り部-KAITOかがくぽ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

傍観者が見た世界

 人は生きて行く上でどうしても罪を犯してしまいます。
 それは地上にいる限り、逃れられない現実です。
 しかし、だからといって何をしてもいい訳ではありません。
 見られなければ平気…とか、皆がしているから…というのは言い訳にはなりません。
 人の行動は必ず誰かが見ています。
 自分の行動について、罪について…もう1度だけ考えて下さると嬉しいです。

閲覧数:148

投稿日:2012/02/01 16:32:42

文字数:375文字

カテゴリ:その他

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