それは、突然のことだった。
ある日、僕と姉を残して両親が死んだ。斬首刑だった。
父と母は、疲弊しきったこの国をどうにかしようとした。
『焼け石に水かもしれない。だが、それでも水をかけ続けなければ、何時まで経っても同じだ。』

それが父と母の口癖だった。
横暴な御上に刃向かうことだとしても、止めようとしなかった。
だから、死に値するのだと、憲兵達は言った。
それに幼い僕は反論することさえ出来ずに、ただ両親の首が飛ぶのを見ているしかなかった。

それから幾年が過ぎ、十四となった王女の悪政は、相変わらず続いていた。
国民は飢え死に、家畜も死に絶える。
それなのに王女は贅沢三昧、王女の手先の憲兵は横暴だった。
そんな時、事件は起こる。
王女が海の向こうの王子に恋をして、嫉妬の末に…一人の町娘が憎いがために、隣国を滅ぼした。
この知らせは瞬く間に国中に広がり、そして、国民達の怒りはついに爆発した。
“たった一人の我が侭で、隣国までも滅ぼした”
その事実は青の王子を復讐に駆り立て、国民達を奮い立たせた。
僕の姉は、怒れる国民達と青の王子を束ねる革命軍のリーダーになった。
姉は反対したけれど、十四となった僕は“何も出来なかったあの頃とは違う”と言って、革命軍に加わった。
ついにその時はやってきて、僕らは王宮に攻め入った。
戦う兵士たちは皆、疲弊して弱っていた。
だから、僕らは大した苦労もなく王宮に入れた。
でも、王宮は…。

ライセンス

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悪ノ目撃者

何番煎じか分かりませんが、書いちゃいました!
主人公は、メイコのたった一人の弟という設定です。
ちなみに、リンとレンと同じ歳です。

閲覧数:516

投稿日:2009/04/13 10:03:43

文字数:615文字

カテゴリ:小説

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