次のイッポが怖くなったのは
いつの頃だったんだろう
水たまりだって
泥がはねたって
裸足でだって
草むらだって
なんだって怖くなかった
時間がいっぱい通り過ぎて
小さい頃よりもみんなオトナに見える
オトナへの境界線がどこにも無い
どんなにイッポを重ねてもそれは見えない
次のイッポで きっと次で
次のJumpで Stepの先に
何度でも何度でも期待しても
どこまで来ても境目は無い
飛び越えられないまま
何も捨てられないまま
みんな遠くへ飛び立っていくのに
私はまだイッポの先が見えない
そうしてイッポは涙の素になる
こうしてイッポが悲しみになる
飛べないままでどこまでも
境目も明日も涙で見えなくなった
泣きじゃくったって
うずくまったって
時間のハリが背中を押す
急げ急げとキリは無い
指の先も足の先も
ドロとマメに覆われて
雨もいつも降り続いたから
自分の涙がわからなくなった
そうしてある朝目を覚ますと
私は地球になっていた
涙の海と泥の雨
堂々巡りは月の軌道
そうして私は星になった
今日も見上げればどこかにぽつり
きっとわたしはそこにいる
気付かれないままそこにいるんだ
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